「常用対数」の基礎・基本
桁数を求めさせるには、対数表の活動を増やし、対数の性質のを復習させる必要がある。十分活動させた後に桁数を求めさせる。桁数を求める際は、不等式を日本語に直すことで、間違いを減らすことができる。

1 授業のアウトライン
① 教科書の例示問題1・練習問題1(10分)
➁ 例示問題2・練習問題2(10分)
③ 例示問題3・練習問題3(20分)
④ 教科書傍用問題集(10分)
2 教科書の例示問題1・練習問題1はこう授業する
教科書123ページを読みます。(冒頭から読ませ、常用対数の定義を確認)
「例4を読みます」(対数表を用いて \log_{10} {1.32} の値を求めよう)
(教科書の)右の表を見ます。(巻末の表はまだ見させない)
縦は小数第何位までの数を表しますか。(第1位までです)
横は小数第何位の数を表しますか。(第2位です)
「交わる値が答えですね。答えをノートにかきなさい」
巻末の表を出します。
この表の常用対数はいくつから、いくつまで載っていますか。(\log_{10} {1.00}から\log_{10} {9.99}までです)
この表は、いくつからいくつまで調べられますか。(0.000から0.996までです)
3 例示問題2・練習問題2はこう授業する
「123ページ。例題3を読みます」(対数表を用いて、次の値を求めなさい。(1) \log_{10} {132})
教科書を見させてもよいので、発問で計算手順を確認していく。
.png)
\log_{10}{1.32}は使えます。どのように式を変形しますか。(\log_{10} {1.32×100}です)
次に何をしますか。(\log_{10} {1.32}+\log_{10} {100}です)
※必要があれば、対数の性質の確認をする
最後に何をしますか。(\log_{10} {1.32}と\log_{10} {100}の値を代入し、計算します)
(2)も同様に解かせる。
.png)
4 例示問題3・練習問題3はこう授業する
「次のようにかきます(板書1)」
「けた数を調べるために、対数をとります」

0 の数とけた数の関係には、どんな関係がありますか。(【けた数は 0 の数より 1 多い】です)
例題4を読みます。(整数 2^{20}のけた数を求めなさい)

この問題は説明が多くなると、混乱しやすくなる。これまでの知識を用いて、発問と指示で授業を組み立てる。
「けた数を調べるために、初めに何をしますか」(対数をとります)
※教科書を見させてもよい。
10^{6.020}を不等号で表しなさい。 (10^6<10^{6.020}<10^7 です)
2^{20}を不等号で表しなさい。 (10^6<2^{20}<10^7 です)
「答えは何けたですか」(7けたです)
10^6<2^{20}<10^7 を日本語に言い換えなさい。(2^{20}は1,000,000(7けた)より大きく、10,000,000(8けた)より小さいです)