走り高跳びの授業 ベリーロールを教える
「ベリーロール」は次の運動感覚・身体運動でできている。「①走る×②踏み切る×③跳び回る×④着地」本コンテンツでの指導順は②→③→④→①となる。同時にふたつの空間動作が必要な③→④をスモールステップで教える指導例を紹介します。

(1)準備運動(前段運動)
ケンパーをします。「ケン、ケン、パ、ケン、ケン、パ、ケン、パ、ケン、パ、ケン、ケン、パ」
動きを見せながら、行わせる。「パー、ケン、パー、ケン、パー、ケン、ケン」と変化をさせながら2、3度繰り返す。
片足立ち。右足10cm上げて。両手を並行にします。上に上げて。安定したら目を閉じます。
ひとつずつ動きを教師がやって見せて、真似させる。目を閉じさせてから10秒程度姿勢保持させる。両足ともに行う。
その場で、ジャンプしてくるっと回って、ピタッと止まる。
同様に、左右周りともに行わせる。次に「目を閉じて」同じことをさせる。
側転をします。
できる生徒もできない生徒もいるが、川飛びで良い。側転で入りやすい方がわかると踏み切り足も自然とつかめる。
補運動(主運動の準備)
1)趣意説明
走り高跳びをします。走り高跳びは飛び越えた高さを競う競技です。小学校では「はさみ跳び」で跳びました。今日は「ベリーロール」を教えます。高さに関係なく、跳び方を身につければ合格です。
2)踏み切りの感覚をつかむ
踏み切り足。バーに近い方。
実際に、動きを見せながら、教える。場はバー(あればゴム)をウレタンマット上に置いただけにする。
踏み切らない足をあげて。バーを見ながら、回って降りる。
実際に動きを見せて行う。
一人1回やったら座ります。
助走はしない。足で着地させる。一人一人、「合格」「違う」と評定する。ポイントは踏み切る足が「バーに近い方の足で、かかとから入る」である。
2)空間動作から着地の動きをつかむ
バーを見ながら、回って、背中で着地しなさい。
一人ずつ跳んだ後に、「合格」「違う」と評定する。ポイントは「バーを見て回っている」である。
主運動ベリーロールで跳ぶ
バーを10cm高くしてやりなさい。
高さをつけていく。ここでも「合格」「違う」と評定する。ポイントは「バーを見て回っている」「踏み切り足はかかとから」である。高くなってきたら「助走をつけていいですか」と生徒が言ってくるので、そこで、高さに軽重をつけて生徒が自ら選択して跳ばせる。
跳び終わったら、マットを直す係、バーを調整する係をします。次の人がきたら、列に戻りなさい。
生徒だけでも安全に効率よく練習ができるようにシステムをつくる。跳ぶ時には、バーの近くにいないようにさせ、安全に留意する。