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気分はロシア人! キリル文字で自分の名前を書こう

根室市はロシアとの交流の拠点である。バス停に表記されているキリル文字を導入に、自分の名前をキリル文字で書く実践を行った。(推薦:TOSS中学) No.1145105 http://www.marimo.or.jp/~someya/syakai-0.htm
原実践:染谷幸二先生  コンテンツ作成:福原正教

資料1を提示した。

発問 . 1

どこで撮った写真でしょうか。

すぐに、「根室市!」という声が返ってきた。
バス停に「根室交通」と表記されている。ロシアとのビザなし交流の拠点である花咲港の写真である。

資料2を提示した。

指示 . 1

枠で囲まれた「ХАНАСАКИ」を日本語になおしなさい。

すぐに「花咲!」と返ってきた。
この文字を「キリル文字」ということを伝えた。キリル文字はロシアで使われる文字で旧ソ連に属した国を中心に使用されている。ロシア文字をキリル文字というのは、今から1000年以上前にキリルによって作られた文字をもとに整えられたと考えられているからである。文字の数は33文字で、形はアルファベットに似たものが多いが、見慣れないものもある。形が同じでも、読み方が全然違うものも多い。
「ХА」は「は」、「НА」「な」、「СА」「さ」、「СА」「き」である。
キリル文字はローマ字と同様に、母音と子音の組み合わせで表記する。中学生であれば、原理はすぐに理解できる。

発問 . 2

日本語の「ひ」を、キリル文字ではどのように書きますか。ノートに書いて、先生のところに持ってきなさい。

正解は「ХИ」である。
原理を分かっていれば、すぐにできる。
早くできた生徒5人に黒板するようにお願いした。全員が正解した。

発問 . 3

日本語の「に」「し」「か」を、キリル文字ではどのように書きますか。ノートに書いて、先生のところに持ってきなさい。

先を争うようにノートを持ってきた。早くできた生徒に正解を板書させた。
何も説明しなくても、生徒はローマ語同様に「母音と子音の組み合わせ」で文字が作られていることを理解した。

資料3(キリル文字の50音表 サ行・ナ行・ハ行を空白にしてある)を配布した。
次のURLから入手可能である。

指示 . 2

空白になっている「サ行」「ナ行」「ハ行」に、正しい文字を入れなさい。

生徒は黙々と取り組んだ。
2分後、50音すべてが書かれた資料4を配布して確認させた。

指示 . 3

資料4を見ながら、次のキリル文字を日本語になおしなさい。

1.「ХАСИ」(はし)
2.「ТОРИ」(とり)
3.「НИХОН」(にほん)
4.「БЭЧУКАИ」(べつかい)
クイズ形式の問題なので、生徒は楽しそうに取り組んだ。

指示 . 4

資料4を見ながら、自分の名前をノートに書きなさい。

早くできた生徒には、黒板に書かせた。
その後、兄弟の名前や好きな歌手の名前などを自由に書かせ、班の中で問題を出し合うように指示した。
授業終了のチャイムが鳴るまで、生徒の歓声は絶えなかった。