タッチタイピングを3年生から指導しよう
タッチタイピングは3年生でもできる。ローマ字を知らなくてもできるタッチタイピング法。(TOSS福岡推薦) No.2120070

教師の思い込みで,4年生のローマ字を学習するまでは,ひらがなボードで打たせればよい,またはマウス操作のお絵かきや簡単なソフトが扱えればよい,と考えているのであれば,大きな間違いである。
なぜ,3年生でタッチタイピングなのか?
なぜなら,タッチタイピングはローマ字とはほとんど関係ないからである。
注:ここでは,ローマ字変換を指導することに限って述べる。ひらがな変換は通常学校では余り指導されていないようなので。
4年生で学習するローマ字は,まずほとんど小文字である。しかし,パソコンは大文字である。これは小学生にとって,全く別のものと認識されてもおかしくない。
さらに一番問題なのは,最初にひらがなボードといった類のものを使用させる弊害である。
最初にひらがなボードで覚えてしまった子は,50音順に並んでいるし,とても楽にタイピングできるので,ローマ字変換のタッチタイピングに移行するのが困難になる。楽なものを知っているのに,どうして苦労して覚えなければならないのか,という子どもの論理だ。当然の帰結だ。
また3,4年生で,ローマ字ボードで練習していた子どもたちは,きっと5年生以上になれば,ローマ字変換を教師から求められるであろう。これまた当然の結果である。4年生でローマ字を学習しているのだから,できるだろう,というわけだ。
しかし,4年生のローマ字の学習時間はほんのわずかである。そんなわずかの時間にローマ字をマスター出来る子はそう,ざらにはいない。
結果,5年生になっても6年生になってもタイピング一つまともに出来ない子が量産されるのである。
子どもにとって大迷惑な話である。全て,低学年のうちにひらがなボードで済ませてしまった教師の作った罪である。
また,大人になってパソコンをいざ使用するときに,ひらがなボードはついているだろうか?否である。
つまり大人になっても役に立たないような,ひらがなボードで指導して,さらにまた,高学年でローマ字変換の指導をするのは我々教師にとっても二度手間なのである。こんな無駄な労力は使うべきでない。
よって,3年生でタッチタイピングをお勧めする。
では1,2年生は?ということになろう。極論を言えば,1年生でもタッチタイピングは指導しようと思えばできるが,1年生がパソコンを使って文章を打つ必要性を自分はあまり感じていない。
それよりも,パソコンルームでの過ごし方,起動・終了の方法,マウス操作などに慣れる,といったことが大切だと思うので,キーボードを使わせる必要はない,と考える。
八和田清秀氏の修正追試