子どもが涙したキャンプフャイヤー 全セリフ・全ナレーション
感動して子どもが涙を流したキャンプファイヤーの実践です。全セリフ.全ナレーションを掲載しました。

1.入場
2.夜の歌
ナレーション(先生)
今日一日,わたしたちを照らしてくれた太陽も,もう今は山に落ち,静かな夜がこの○○○○におとずれようとしています。
この山の森の緑たち,木々の息づかいをはだで感じながら,最後の夜のキャンプファイヤーを始めます。
はじめに「遠き山に日は落ちて」』を歌いましょう。
3.営火入場
○ 火の神・火の子が所定の位置に立ったらナレーション開始。
ナレーション(先生)
この地球が生まれたのは,約45億年前。小さないん石が重力を持ち,二つ,三つと集まって,やがてこの大きな地球に成長しました。
生まれたばかりの地球は,いん石のしょうとつをくりかえし,どんどん温度を上げていき,ついには真っ赤な炎の星となりました。
やがてこの地球に雨が降り,炎の星地球は,水の惑星へと変わっていったのです。
そして,約35億年前。水は生命を宿すようになったのです。
その後,生命は進化に進化を繰り返して,200万年前,人類が地球に登場したのです。しかし,このころの人間はとても弱いものでした。他の動物におびえながら暮らしていました。
ところが,10万年前,決定的な出来事が起こるのです。
火です。人間が火を使い始めたのです。ほかのどんな動物も,おそれて触れることができなかった火を,人間が使えるようになったのです。
このときから,人間はすべての生物のリーダーとして,この地球の主として生きていく使命を授けられたのです。
地球の誕生から40数億年という,気の遠くなるような年月を経て,火は人間によって地上によみがえったのです。
その火を……,その火の誕生を過去にさかのぼって,あなたの心の中で見つめてください。」
4.点火の言葉
火の神(教頭先生)
私は今,人間の心に永遠の光と希望を与えるためにここにいる。
人は,この世の中で最も弱い生き物である。病気に苦しみ,飢えにあえぎ,力のなさに絶望し,命のはかなさに涙した。
しかし,人は知った。
人の心の深さを。
人を思いやることを。
助け合って生きることの大切さを。
そうです。人は自分ひとりでは生きていけないということを。
私は,人間の心に火を与えよう。
5.分火
6.ちかいの言葉
火の神(教頭先生)
暗やみの中にもえる炎。それはわれわれの望みであり,友情であります。そして,愛の力でもあります。
さあ,知恵の子よ,前へ。
おまえに自由の火をさずける。
火の子A
○ 火の神からトーチに点火してもらい,高くかかげながら力強く述べる。
私は,自分の正しいと思うことを信じ,苦しさを乗りこえて生きていくことをちかいます。
○ ちかいを言い終わったら,元の位置にもどる。
火の神(教頭先生)
正義の子よ,前へ。
おまえに勇気の火をさずける。
火の子B
私は,正義を愛し,不正をにくしみ,勇気を持って正しい行動をすることをちかいます。
火の神(教頭先生)
情熱の子よ,前へ。
おまえに友情の火をさずける。
火の子C
私は,いつも広い心で友達の気持ちを理解し,なかよく助け合って生きていくことをちかいます。
火の神(教頭先生)
希望の子よ,前へ。
おまえに愛の火をさずける。
火の子D
私は,つねに広く世界の人々に深い愛情を持ち,すべての生き物の幸福に役立つ人間になろうと努力することをちかいます。
火の神(教頭先生)
さあ,わが子たちよ。おまえたちの世界に進みなさい。
火の子ABCD,それぞれの点火ポイントに進む。
火の神(教頭先生)
今,世界は火の光によって,大きく変わるのだ 。
7.点火
火の子ABCD
○いっせいに点火する。
火の神(教頭先生)
○ 火が大きく燃え上がるのを確認してから述べる。
ありがとう。おまえたちの心も,この火のように,大きく,強く,美しく,限りなく広がっていってほしい。
8.炎の歌
みんなで「もえろよもえろ」を歌う。
火の神(教頭先生),火の子ABCD
○ 歌が始まったら,ひっそりと退場する。
○ 退場を確認し,花火をあげる。スタンツに移行。
9.スタンツ
子どもたちの活躍の場である。大いに盛り上げる。
つまらない内容であっても,無理やり盛り上げる。
グループごとの出し物のあと,最後にフォークダンスなど,全員で活動できるものを入れる。
10.別れの歌
ナレーション(先生)
さあ,みなさん。最後に火を囲んでこの歌を歌いましょう。「今日の日はさようなら」です。
○ 曲が終わったら静かにBGMを流しておく。
11.終わりの言葉
ナレーション(先生)
この2日間,君たちは何を学んだだろうか。数え切れないほどの苦しさ,つらさ。それだけだっただろうか。
涙を流しながら作ったカレーライス。
歩くのがこんなにつらいとは思わなかった登山。
(思いつくだけの活動をエピソードを交えながらどんどんと挙げていく)
そんな時,いつもあなたのそばには友達がいました。
もうあなたの一生の中で,この自然の家で,○○小学校の友達といっしょに食べたり,活動したり,助け合ったり,話したり………。
そんな時は,二度とやってこないのです。
ここにいる,全ての仲間が集うこともないのです。
今を,この瞬間を大切にしてください。
目の前にいる友を大切にしてください。
この世の中で,友情ほど美しいものはないのです。
やがて,この火は消えていきます。あなたがたの過ちや迷いが消えていくように……。
しかし,この火が消えても,あなたがたの心にともされた火が消えることはありません。
心の炎は,強く,大きく成長し,どんな困難にも負けず,激しく燃え,この世界をすばらしい光で照らしてくれることでしょう。
そう私は信じています。
さあ,あなたのそばにいる友達の手を取りましょう。
友達の温もりが分かりますか。
友達の心の痛みが,優しさが,悲しみが,そして寂しさが分かりますか。感じますか。
人はだれでも生まれてくるときは一人です。そして,死んでいくときも一人です。その寂しさから逃れることはできません。
しかし,君たちには友達がいます。
悲しみを,喜びを分かち合える友達がいるのです。
この友情を大切にしてください。
この野外活動で得た感動を忘れずにいてください。
これで,キャンプファイヤーの全てを終わります。」
○ 消えてゆく火を見つめながら,2日間の思い出を振り返る。