国境線の授業
自然的国境線、人為的国境線、未確定国境線を概観します。エネルギー資源とのかかわりについてもふれます。

授業サイトを使って学習を進める。ただし、「グーグルアース」(日本語版)を使って学習をした方がより効果的である。
国境線は、3種類に分類できる。
自然的国境線と人為的国境線、そして未確定の国境線である。
この授業では、3種類の国境線を概観する。
ヨーロッパのある町の写真です。中央の白い線は、何を示したものですか。ヒントは、「■と■の境を示した線」。■には同じ漢字が入ります。
国と国の境を示した線を国境線と言います。
中国とネパールの国境です。ある地形を利用して国境線をひいています。
どんな地形ですか。
山である。ヒマラヤ山脈の稜線を利用した国境線である。
タイとラオスの国境です。どんな地形を利用していますか。
川である。メコン川を利用した国境線である。
日本です。どんな地形を利用していますか。
海にも国境線はあるのですね。
世界には、自然の地形を利用した国境線をもつ国があります。山の向こう側とこちら側というように、自然の地形を利用して住み分けてきた。世界には、そうでない国境線をもつ国があります。
国の形を切り取った絵です。
自然の地形を利用した国境線ではない部分をもつ国があります。
どれですか。
中国、インド、ミャンマー、エジプト、イラク、アメリカの6カ国。
直線の国境をもつ国を地図帳で探してごらんなさい。
地図帳で探させ、発表させる。
アメリカ、アフリカ、中東と呼ばれる地域に多いですね。
これらの地域は、共通した歴史を持っています。どんな歴史だと思いますか。
ヒントは、「他の■の土地とされていた」です。■にはどんな漢字が入りますか。
植民地について簡単にふれる。直線的な国境線は、ヨーロッパ的なものなのである。
直線の国境をもつ国の一つに、サウジアラビアがあります。
これは、2003年の地図です。
これは、1991年の地図です。
二つの地図を比べて、何か気づいたことはありませんか。
もともと、この地域は、国境線をはっきりと決められていませんでした。
それはこの地域の地形に関係します。どんな地形ですか。
衛星写真を提示して考えさせる。
ルブアルカリ砂漠とは、アラビア語で空白地帯という意味です。
何もないわけですから、はっきりと国境を決める必要はなかったのです。
また、ここに住む人々は、移動生活をしていました。国境線を決められてしまうと、自由に移動できなくなるので困るのです。
それが、国境線を決める必要が出てきました。
この砂漠が空白地帯とは呼べない状況が現れてきたからです。
何があったのですか。
油田開発の話が持ち上がってきたからです。サウジアラビアとイエメンは、お互いに軍隊を派遣して、にらみ合う状態になってしまいました。これでは戦争になってしまうと、他の国が間に入り、話し合いが行われました。その結果、国境線を決めようということになったのです。
世界には、他にも国境線をめぐる争いがあります。調べてみましょう。
次時は、日本に直接関わる領土問題について学習していく。