エラーレスラーニングでどんな子もほめられる !輪郭漢字カードは、授業開きにぴったり!
国語の授業開きで最初に何をしますか。音読や暗唱でも、もちろんたくさんほめられます。しかし、どんな子でも間違いなく引き込まれ、必然的に教師が自然にほめられるのは、何といっても輪郭漢字カードです。

「4月は、シャワーのようにほめ言葉を浴びせよ」と言われる。授業開きなら尚更だ。たっぷりとほめて、子どもたちのやる気モードを一気に全開にしたい。
(何も言わず輪郭漢字カードの表を1枚ずつ見せる。)
C:「傘」「机」「桃」「蛙」「鼻」
すごいねぇ。習ってない漢字が読めちゃった。
C:え~。だって、絵、描いてあるもーん!
「描いてあるもん」かぁ。じゃ、こんな風に。「鼻、鼻、鼻」(表、裏、表と見せる。)
C:「鼻、鼻、鼻」
続けて「傘」「机」「桃」「蛙」も同様に、表、裏、表と見せてリピートさせる。
今度、漢字から見せるよ。
「桃、桃、桃」(裏、表、裏と見せる。)
C:「桃、桃、桃」
「傘」「机」「蛙」「鼻」も同様に、裏、表、裏と見せてリピートさせる。
今度、先生言わないよ。
C:「蛙、蛙、蛙」(表、裏、表と見せる。)
塩苅:上手。
C:「鼻、鼻、鼻」「傘、傘、傘」
塩苅:すごい。
C:「机、机、机」「桃、桃、桃」
塩苅:上手。じゃ、漢字から。
C:「桃、桃、桃」(裏、表、裏と見せる。)
塩苅:すっごい。
C:「机、机、机」
塩苅:おおー。
C:「傘、傘、傘」
塩苅:天才だね。
C:「鼻、鼻、鼻」
塩苅:すごーい。
C:「蛙、蛙、蛙」
というようにテンポよくほめた。
習っていない漢字をどんどん読んでいくのだから、心から「すごい」と思ってほめられる。
1枚だけ裏にします。はい。
(フラッシュカードのように1枚ずつめくっていく。)
C:「鼻、机、桃、蛙、傘」
塩苅:すごいなぁ。
C2:全部(裏にして)!
(この声は無視して、他の1枚を裏にする。)
はい。
C:「机、桃、蛙、鼻、傘」
塩苅:じゃぁ、他の。
C3:全部漢字にして。全部。
塩苅:全部?
C4:うん、全部!
塩苅:(全部を裏にはせず、他の1枚だけを裏にする)はい。
C:「桃、蛙、傘、机、鼻」
塩苅:す~ご~い。ふふふ。
C:全部!全部!(大コール)
というように、早く漢字だけで全部読みたいという気持ちの高まりがすごかった。
じゃぁ、できなくてもいいけど、全部漢字で見たい人がいるようなので、やってみよう。
C6:わーい、わーい!
塩苅:はい。
C:「机」
塩苅:おお。
C:「傘」
塩苅:すごい。
C:「蛙」
塩苅:天才!
C:「桃」
塩苅:超天才!
C:「鼻」
塩苅:スーパー天才集団!すごいねぇ。
輪郭漢字カードの後
塩苅:では教科書を出します。
C7:出しました!
塩苅:速い!1番!
C:出しましたぁ!
塩苅:名前を見せてください。
C8:はいっ!
・・・というように、学習準備の勢いがすごかった。
狙い通り、やる気モード全開になったのだ。
これぞエラーレスラーニングの威力。
追記
表、裏、表と見せる方法は、向山洋一氏が、このカードを開発した五十嵐勝義氏に「私なら、こう使う」と教えた方法だそうだ。今回初めてやってみたが、子どもたちのノリの良さに驚いた。リズムがいいのである。子どもたちの体がリズムに合わせて揺れていた。ある男の子は、「机、机、机」と言いながら、楽しそうに自分や友達の机を指差していた。