日本は大きな国か?
面積に注目して、世界にはさまざまな国があることを確認する。グーグルアースを使うとイメージがつかめて楽しい。

地図帳の1ページ目を開きなさい。
帝国書院では、見開きの世界地図が載っている。
世界で一番面積の大きい国はどこですか。
「ロシア連邦!」
元気な声が返ってくる。
「ロシア連邦を見つけた人、起立」
必ず位置を確認する。
世界で一番面積の小さい国はどこですか。
「バチカン市国」
「おっ、すごい! よく知ってるね! バチカン市国を見つけた人、着席」
なかなか見つけられない生徒もいる。
「わからない人は座っている人に教えてもらいなさい」
■グーグルアースで見せる
(教室に電子黒板やプロジェクタを用意できる環境なら、やってみることをお勧めする。盛り上がること、間違いありません)
「世界で一番小さい国、見たい人?」
一斉に手が挙がるが、挙げない生徒もいる。
「今からパソコンで見せます。手を挙げていなかった生徒は、見てはいけませんよ。やっぱり見たい人?」
今度は全員の手が挙がる。
①学校のアップを映す
「ではバチカン市国へ行きますよ。すごいスピードで行きますから、よく見ておいてくださいね。」
②一気にバチカン市国へ飛び、サンピエトロ大聖堂を立体で映す。(歓声があがる)
③視点を上空へ移し、バチカン市国全体を映す。(「境界線や地名」にチェックを入れ、国境線を表示する)
「これで全部です」
「え~」
驚きの声が上がる。
「私たちが住んでいる荒川区より、ずっと小さいんですよ」
「では次。世界で一番大きい国飛びます。見たい人?」
もちろん、全員の手が挙がる。
④一度、地球全体を映す
次に地球のどの部分にズームするのか、伝えるためである。
「ロシア連邦には、シベリア鉄道という鉄道があります。世界一長い鉄道です」
⑤ウラジオストク周辺の貨物基地(シベリア鉄道の始点)を表示する(角度をつけ立体で見ると、イメージがつかみやすい)
⑥線路をたどりながら、ハバロフスクまで進む
「ここまで、13時間半かかります」
⑦ロシア連邦全体を見せる(ウラジオストクから、あまり進んでいないことがわかる)
※終点のモスクワまで、所々に目印をつけ、シベリア鉄道全体がわかるように表示しておくとよい。
私は以下のサイトを利用した。
http://earthjp.net/mercury/0811020001.html
「終点のモスクワまで行くと何日間かかると思いますか」
なんと一週間(六日半)である。
ところで日本は世界の中で、大きい方の国ですか、それとも小さい方の国ですか。
「小さいでしょ」という声も聞こえるが、(困った・・・)という顔をしている生徒も多い。
大きいと思う人?(手を挙げて。) 小さいと思う人?
「では調べてみましょう」
日本の面積は何km2ですか。
わかった人はノートに書いて持ってきなさい。
生徒は教科書や地図帳など、あちこちのページを見始める。
やがて見つける生徒が出てくる。
大いにほめて、どのように調べたのかを発表させる。
「地図帳の後ろの方(146ページ)に載っていました」
地図帳146ページ、「世界の統計」のページを開きます。
日本の面積は何km2ですか。
「38km2」
「え、そんなに小さいの?」
「あ、38万km2です」
「その通り。38に丸をつけなさい」
「それから38という数字のずっと上をたどっていくと、(万km2)と書いてありますね。(万km2)にアンダーラインを引きなさい。これが省略されているのですね」
アジアの国の中で、日本より面積が大きい国の数を数えます。面積の列を見ていって、38より大きな数字を見つけたら○をつけなさい。
帝国書院の地図帳では、アジアの欄は赤で表示されていることを確認する。
日本より面積が大きい国はいくつありましたか。
「16個です」
ノートに、【日本より大きい国 アジア→16】と書きなさい。
同じように、アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、オセアニアと数えさせる。
1つずつ確認していかないと混乱する。
特に面積が小さい国は単位が(万km2)ではなく、(km2)なので、注意する必要がある。
またロシア連邦はヨーロッパに含まれているので、それに従う。
以下、板書(ノート)の完成イメージである。
日本より大きい国
・アジア → 16
・アフリカ → 25
・ヨーロッパ → 6
・北アメリカ → 3
・南アメリカ → 8
・オセアニア → 2
★合計 →
日本は( )か国中( )番目なので、( )方の国である。
日本より大きい国の数を合計します。
何か国になりますか。
「60」
「その通り。では日本は世界で何番目に大きい国なのですか」
「61番目」
「世界には何か国あるのですか」
「194か国」
「そう。地図帳に書いてありますね。194か国中61番目ということは、日本は大きい方の国なのですか、それとも小さい方の国なのですか」
「大きい方の国」
「そうですね。世界には日本より小さい方の国の方が多いのです」
最後に、面積の広い国ベスト5を調べさせ、それをノートに書かせて授業を終えた。