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間違え探しで楽しく学ぶ カタカナ

多くの1年生はすでにカタカナの読み書きができる。形が似ているカタカナにしぼって指導をすることで,読み書きができる子どもも熱中する授業になる。

多くの1年生はカタカナの読み書きができる。
しかし,筆順を間違えていたり,似たカタカナの書き分けができなかったりする子どもも多い。
読みはフラッシュカードで毎日短時間扱い,書きはあかねこカタカナスキルを使って教える。
筆順を間違えやすい字は時間をとって丁寧に教える。
似たカタカナは,単語の間違え探しをすると楽しく学習できる。

1 フラッシュカードで一日5~7文字を読ませる。

カタカナのフラッシュカードを作成して使用している。
B6の用紙にプリンターから印刷して作成しているが,近年はインターネットでフラッシュカード用の用紙も販売している。
始めは「ア」「イ」などの一文字のカードを読ませ,10文字くらい読めるようになったらその10文字で書ける単語をカードにしている。
例えば,ア行とカ行が読めるようになったら,「アカ」「イエ」「イカ」「ウエ」「エキ」などの単語を使う。

2 あかねこカタカナスキル で書きを教える。

カタカナは画数が少なく,筆順に迷うことはあまりない。
あかねこひらがなスキルで学習したのと同様に,指書き→なぞり書き→写し書き で進めていく。
カタカナの学習はひらがなほど時数も確保できないので,筆順にはあまり時間を使えない。
間違えやすい筆順の文字を書く時だけ,特に時間をとって確認する。
「キ」「コ」「セ」「ネ」「ヒ」「メ」「ヤ」「ヨ」「ヲ」などは筆順の間違いが多い。

3 似たカタカナを取り上げて,間違い探しをさせる。

「ア」と「マ」,「フ」と「ラ」,「ツ」と「シ」、「ソ」と「ン」などは、形が似ているので書き分けが難しいカタカナである。
特に「ア」と「マ」,「ツ」と「シ」は,違いが分かっていても書き分けができない子どもがいる。
ひと通りカタカナを学習したところで,フラッシュカードやコンテンツで間違い探しをさせると楽しく違いを教えることができる。

発問 . 1

正しく読んでね。

アンパンマン シーツ ラーメン ソース マフラー などを提示する。

指示 . 1

正しく読めましたね。では,レベルアップ!

マンパンアン ツーシ フーメン ンース マラフー など,間違い表記のある単語を提示する。
マンパンアンはかなりの高確率で読み間違える。
間違いに気が付いた後も,
「マンパンアンって何~!」と子どもたちは大爆笑である。
そして,マンパンアンは何度出しても子どもたちが笑う。
しかし,さすがに一度間違いに気が付いたら二度は読み間違えない。

指示 . 2

間違えなくなりましたね。では,さらにレベルアップ!!

4 似ているカタカナはどこが違うのか,子どもに説明させる。

例えば,「マンパンアン」と提示して,子どもたちが正しく「マンパンアン」と読めた時に発問する。

発問 . 2

え?これは「アンパンマン」と書いてありますよね。

大げさに驚いたように問うと,子どもたちは,
「違うよ!」「違うよ!」「マンパンアンだよ!」
の大合唱になる。
「そうかなあ。先生は『アンパンマン』に見えるけどなあ。」
とさらに揺さぶると,
「『ア』は下のところが曲がっているでしょう。『マ』は曲がってないでしょう。」
「『ア』は二つ目を丸く書いて,『マ』はまっすぐ書くの!」
と,子どもたちから字の違いを説明しようとする。

指示 . 3

ちょっと難しくて,どういうことか分かりません。
誰か書いて教えてください。

子どもは,黒板に「ア」と「マ」を書いて,その違いを一生懸命説明する。
他の子どもたちも、そうだ,そうだ,と聞いている。
2文字の書き分けができない子どもも,一緒にそうだ,そうだ,と言いながら勉強できる。
他の単語についても同じように子どもたちに違いを説明させる。

5 間違いやすいカタカナが入った単語を,ノートに書かせる。

似たカタカナの違いを確認したところで,
アンパンマン シーツ ラーメン ソース マフラー などのカタカナ単語をノートに書かせる。
教師がノートをチェックして完了である。