『大根ぬき~黄ボール紙の利用~』 1 大根と手の描画
娘たちに大根とりを手伝わせた。大きな大根を地面から引き抜こうとするが、手強くて抜けない。無事にすっぽりと抜けたときは歓声が上がった。
見事な大根を抜くまでの必死さを絵に表そう。

1 題材のねらい
①動きのある人物を描くことができる。
②大根の大きさや形を工夫して描くことができる。
2 準備物
①水彩絵の具セット ②クレパス ③鉛筆 ④黄ボール紙(四つ切り)
3 授業の流れ(全5時間)
1 大根の描画(1時間目)
基準となる地面の線を、用紙のほぼ中央に鉛筆で描く。
この線は人物を描画するまでの目安である。
人物完成後に新たに地面の線を描く。

ここから後はクレパスを使う。
自己主張の弱い色がふさわしい。
緑色、青色、ぐんじょう色、茶色などをすすめたい。
地面から飛び出た大根の頭を描く。
斜めに描くとその後に大根の動きが出る。
真っ直ぐにならないように、大根の頭を描きなさい。

画面の下に、大根のしっぽを描く。
右か左に寄せて描くと、大根を大きく描くことができる。
大根のしっぽを描きます。
右下か左下に描きなさい。

頭としっぽをつなぎます。
大根が短くならないようにつなぎましょう。
しっぽからスタートします。
ゆっくりゆっくりカタツムリの速さでつなぎなさい。

くるりと一回転してもおもしろい形の大根になる。
凸凹の大根でもいい。
大根の形を工夫させる。

葉っぱを描く前に、顔の位置を決めておく。
顔を大根の頭のそばに置かないようにする。
位置を決めたら鉛筆で円を描く。
この円は後で消す。
頭を描く場所を決めます。
大根と少し離れた場所に、鉛筆であんパンを描きなさい。
葉っぱの茎をカタツムリの速さで描く。
茎は画面からはみ出てても良い。
1本目だけは先生が教えながら描かせ、他の葉っぱは自分で描かせる。
葉っぱの茎が、大根から空へ向かって生えてきます。
ゆっくりゆっくり、カタツムリの速さで描きましょう。

根の葉は下の写真のように茎の両側から出ている。
だが、とてもむずかしい。
タンポポの葉のようにギザギザに描いて良い。

葉っぱにぎざぎざをつけます。ゆっくりゆっくり。

顔を避けるように,2本3本・・・と描く。
画面からはみ出るくらいに伸ばして描くと大根が大きく見える。
顔の上に描かないようにして、2本、3本と増やしなさい。

2 手の描画(1時間目)
ついでに大根を握る手を描いてしまう。
大根の頭の部分が描きやすい。
大きな大根なので、手も大きく描こう。
酒井式で描いて見せる。
最初の手は、先生が描きながら教える。
もう片方の手は、子どもに任せる。
アンパンから指が出ます。
よいしょと力をいれてつかむ指を描きましょう。
こうやって大根をつかむと、親指はみんなから見えてますか?
大根の頭にくっつけて、つぶれたアンパンを描きなさい。
見えてませんね。だから親指は描きません。

これで1時間目は終わり。
次時は大根の彩色に取り組む。