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わかば

詩の中の言葉に着目させる学習。4月の国語の授業開きでも使える。

音読10回(変化のある繰り返しで)

指示 . 1

「わかば」を丸で囲んでごらんなさい。

発問 . 1

いくつ丸で囲みましたか。

発表させる。(2つ)

説明 . 1

この詩には、「わかば」以外にも、繰り返し出てくる言葉があります。

発問 . 2

どの言葉ですか。丸で囲んでごらんなさい。

発表させる。(晴れ晴れ、ぼくら)

指示 . 2

2行目。「むねが晴れ晴れする。」とあります。ノートに写してごらんなさい。

指示 . 3

「晴れ晴れ」を赤四角で囲んでごらんなさい。

説明 . 2

「晴れ晴れ」のように、一つの言葉を重ねてできた言葉を「重ね詞」と言います。

指示 . 4

「重ね詞」、言ってごらん。

指示 . 5

「かさねことば」と、ひらがなで書きます。一行空けて、ノートに書いてごらんなさい。

発問 . 3

重ね詞は、「晴れ晴れ」の他にもたくさんあります。どんなものがありますか。ノートに書いてごらんなさい。一つ書けたら持っていらっしゃい。

・子どもが書いた重ね詞に丸をつける。
・子どもに重ね詞を黒板に書かせる。
・その後、全体の前で、書いた子どもに読ませる。
・すべて認め、褒める。

指示 . 6

いろいろな重ね詞が出ました。「晴れ晴れ」のところに入れて読んでみます。

「胸が●●●●する。」の「●●●●」のところに、黒板の重ね詞を入れて全体で読ませる。

発問 . 4

いま読んだなかで、意味が通じるものはどれですか。

・発表させる。(わくわく、ドキドキ、などが出るだろう。)
・発表した子を褒める。

発問 . 5

いま読んで意味が通じた重ね詞以外に、「胸が●●●●する」に合う重ね詞を考えてごらんなさい。

・ノートに書かせ、持って来させる。
・意味が通じる文なら丸をつける。
・その後、全体の前で、発表させる。
・すべて認め、褒める。

指示 . 7

思いつかなかった人は、どれでもいいから一つ選んで、ノートに写してごらんなさい。写すのも大事なお勉強です。

説明 . 3

これから一年間、胸がわくわく、ドキドキするような、楽しい生活をみんなで送っていきましょう。

以下、教材研究をした際の100発問

1 題名は何ですか。 わかば。
2 作者は誰ですか。 まど・みちお。
3 何行の詩ですか。 7行。
4 何連の詩ですか。 1連。
5 何文の詩ですか。 4文。
6 句点はいくつありますか。 4つ。
7 読点はいくつありますか。 1つ。
8 使われている漢字は、それぞれ何年生で習いますか。 見…1年、晴…2年、子…1年、人…1年、間…2年、天…1年
9 この詩の季節はいつですか。 春
10 それはどの言葉からわかりますか。 わかば
11 この詩の時間はいつですか。 朝または昼
12 それはどの言葉からわかりますか。 あんなに晴れ晴れしている。
13 「わかば」を漢字で書きましょう。 若葉。嫩葉。
14 「わかば」の意味は何ですか。 生え出てまだ間もない葉。芽出しの葉。新葉。【広辞苑第5版】
15 「わかば」を使った言葉を3つ書きましょう。 若葉雨。若葉色。若葉風。若葉マーク。等
16 「わかば」はいつの季語ですか。 夏。
17 「見ると」を意味を変えず、「見」に続けて3文字にしましょう。 見れば。見たら。
18 「わかば」を見たのは誰ですか。 話者。
19 「わかばを見ると」に主語を付けてみましょう。 ぼくがわかばを見ると。 ぼくらがわかばを見ると。
20 「わかば」の対義語は何ですか。 枯葉、落ち葉
21 「わかば」は、話者の上にありますか、下にありますか。 下。
22 「わかば」は、どこにありますか。話者になったつもりで、指を指してみましょう。
23 「人間のわかば」は、上にありますか、下にありますか。 天から見れば、下。
24 「わかば」は、何の若葉だと思いますか。「〜の若葉」と書いてごらんなさい。 朝顔の若葉 など
25 むねが晴れ晴れしたのは誰ですか 話者。
26 「むねが晴れ晴れする」に主語を付けてみましょう。 ぼくのむねが晴れ晴れです。 ぼくらの胸が晴れ晴れする。
27 「むね」を漢字で書きましょう。 胸。
28 「むね」は誰の胸ですか。 話者。
29 「胸」を使った慣用句を3つ書きましょう。 胸が熱くなる。胸が痛む。胸が一杯になる。胸が躍る。胸が焦がる。 等
30 「晴れ晴れする」を読みましょう。 はればれする。
31 「胸が晴れ晴れする」とは、どんな意味ですか。 不満や不信や悩みなどが消える意味。
32 「晴れ晴れ」とは、どんな意味ですか。1、心にくもりがなくさっぱりしているさま。2、空がすっかり晴れ渡っているさま。
33 「胸が晴れ晴れする」は、1と2のどちらの意味ですか。 1
34 「あんなに晴れ晴れしている」は、1と2のどちらの意味ですか。 2
35 「晴れ晴れ」のように、同じ語を繰り返す言葉を何と言いますか。 重ね詞。重点。重言。畳字。畳語。
36 重ね詞を3つ書きましょう。 堂堂。ざらざら。広く広く。 等
37 「晴れ晴れ」と意味が似ている重ね詞は何ですか。 清清。
38 「ぼくら」を漢字を使って書きましょう。 僕等。
39 「ぼく」は一人ですか。 一人ではない。
40 それはどの言葉からわかりますか。 ら。
41 「ぼくら」の「ら」と同じ意味で使われている言葉は、たとえば何ですか。 子どもら。生徒ら。これら。彼ら。 等
42 「先生ら」という言い方はできますか。 できない。
43 それはなぜですか。 目上の相手には使わないから。
44 「ぼくらを見まもって……」を漢字を使って書き直しましょう。 僕等を見守って……。
45 「ぼくらを見まもって……」は、様々な意味が考えられます。どんな意味ですか。漢字二字で書きましょう。 状態、依頼、願望
46 「ぼく」は大人ですか子どもですか。 子ども。
47 「ぼく」は人間ですか動物ですか、それとも他のものですか。 人間。
48 なぜそれがわかりますか。 「ぼくら子ども」が主語で、「人間のわかば」が述語だから。
49 「子ども」の対義語は何ですか。 大人
50 「ほんとは」をより正確な言い方に直しましょう。 ほんとうは。
51 「ほんとう」を漢字で書きましょう。 本当。
52 「ほんとは」の上は一字分空いています。どんな効果がありますか。 強調。
53 「人間のわかば」などのような表現を何といいますか。 比喩。
54 「人間のわかば」は、何という比喩ですか。 暗喩。暗喩法。
55 暗喩法の対義語は何ですか。 直喩法。(換喩法)
56 暗喩法の同義語は何ですか。 隠喩法。
57 「人間のわかば」を直喩にすると、どんな表現になりますか。 人間のわかばのようだ。人間のわかばのごとし。
58 この詩で「子ども」と同じ意味で使われている言葉は何ですか。 人間のわかば。わかば。
59 2文目は、何という表現技法が使われていますか。 比喩。体言止め。
60 2文目を体言止めを使わないで書くとしたら、どのようになりますか。 ぼくら子どもも ほんとは 人間のわかばです。
61 「の」には、どんな意味がありますか。意味と簡単な文を書きましょう。 ・持ち主を表す。(祖母の家)   ・立場を表す。(責任者の人)  ・場所を表す。(学校の職員室)  ・部分を表す。(小指の先)  ・所属を表す。(学校の職員)   ・同格を表す。(弟の太郎)  ・時期を表す。(冬の日)     ・位置を表す。(パン屋の右どなり)  ・状態を表す。(仕事中の機械)  ・内容を表す。(物語の本)  ・素材を表す。(紙の人形)    ・動作の目的を表す。(旅行の準備)  ・数量を表す。(三人の子ども)  ・動作の対象を表す。(自動車の運転)
62 「人間のわかば」の「の」は、上のどんな意味ですか。 同格
63 「天」は何と読みますか。 てん。
64 「天(てん)」の意味は何ですか。 1、そら。2、地球を取り巻く空間。3、神。4、運命的なもの。5、高いところ。6、はじめ。あたま。6、太陽。日。7、父。夫。8、世の中。
65 ここでの「天(てん)」は、何番の意味ですか。 1。
66 それは、どの言葉からわかりますか。 「あんなに晴れ晴れしている。」
67 ここでの「晴れ晴れしている」とは、どんな意味ですか。 空がすっかり晴れ渡っているさま。
68 「天」は、他に何と読みますか。 あめ。あま。
69 「ほら」とは、話者が誰に言っていますか。 わからない。
70 「ほら」は何という言葉ですか。 感動詞。感嘆詞。間投詞。嘆詞(なげきことば)。
71 話者の視点は、どこからどこに移動していますか。 わかばから天(空)。(わかば→ぼくら子ども→天(空)。)
72 「あんなに」の品詞は何ですか。 形容動詞「あんな」の連用形
73 「あんなに」を使って、短文を3つ書きなさい。 「ぼくはあんなに跳べな
い。」「あんなに難しい問題は初めてだ。」「あんなに言っても息子は勉強しなかった。」 等
74 この詩で晴れ晴れしているのはいくつありますか。 2つ。
75 それは、何と何ですか。 むねと天。
76 「晴れ晴れ」の意味は、それぞれ同じですか。 違う。
77 「晴れ晴れ」は、何と何に使える言葉ですか。 気持ちと空(天気)。
78 「ぼくら」の「ぼく」とは誰ですか。 話者。
79 「ぼくら」と同じ意味の言葉を詩中から探しましょう。 子ども。
80 見守っているのは誰ですか。 天。
81 「ぼくら」が見守る存在だとすると、見守られる存在は何ですか。 わかば。
82 見守られる存在は、「わかば」以外に何がありますか。詩の中から探しましょ
う。 ぼくら。人間のわかば。
83 「ぼくらを見守って。」で使われている表現技法は何ですか。 擬人法
84 「わかば」と「ぼく」の関係と同じものは、何と何ですか。 「ぼくら(ぼく)」と「天」。
85 つまり、「ぼくら(ぼく)」と同じ存在は何ですか。 天。
86 「見守って」という言葉から、「天」はどんな存在ですか。「〜の存在」と書いてみましょう。 温かい存在。大きい存在。優しい存在。無口な存在。
87 どんな天ですか。7文字で「○○天」とまとめなさい。 晴れ晴れした天。
88 「…」は何という記号ですか。 三点リーダ。
89 三点リーダは、どんなことを表現するときに使いますか。 省略。余韻。
90 この詩を、意味が反対になるように書き換えましょう。 枯葉をみると、むなしくなる。俺たち大人は、いわば人間の枯葉だ。天気は嵐。天までも俺たちを見下しているんだ。 など
91 この詩を漢字一字で表すなら、何という字ですか。 生、若、晴 など
92 この詩の主題は何ですか。 若さは強さである。若いということはすばらしい。生きることとはかがやくことだ。など
93 6、7行目に使われているレトリックは何ですか。 倒置法。
94 6、7行目を倒置法を使わないで書き直してみましょう。 ぼくらを見まもって、あんなに晴れ晴れしている。
95 この詩の中で見守っているのは何ですか。 話者、ぼく、天
96 何が何を見守っていますか。 ぼくがわかばを見まもっている。天がぼくらを見まもっている。
97 この詩で最も大事な言葉を3つ挙げましょう。 わかば、ぼくら、天
98 わかばにとって、ぼくはどんな存在ですか。詩の中の言葉で答えましょう。 天
99 この詩を起承転結で分けると、それぞれ何行目で分けられますか。 起…1、2 承…3、4 転…5、6 結…7
100 この詩で、最も大事な一文は、何文目ですか。 二文目。
101 それはどの言葉からわかりますか。 ほんとは
102 一文目から四文目までで、事実の文はどれですか。 ない。
103 一文目から四文目までで、話者の思いが一番強い文は、何文目ですか。 二文目
104 それは、なぜですか。 「ほんとは」と書かれているから。最も一般的ではない表現だから。