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雨水のゆくえと地面の様子➂ 第4時 地面のしみこみ方を調べる(新教科書対応)

4年理科「雨水のゆくえと地面の様子」は、新教科書となっての新単元です。画像を見ながら、単元の導入の仕方や授業の進め方などが分かります。

「雨水のゆくえと地面の様子」の第4時は、地面の土や砂の粒の大きさによって、水のしみこみ方に違いがあるかを調べる活動である。
 以下のように発問し、この時間の導入とした。

発問 . 1

雨水は、低い所に集まり水たまりになることが分かりましたが、
水たまりができるのは、低くなっているところだけでしょうか。

これは、校庭で傾きを調べていた時のある児童の疑問から、全体に広げて問うた発問である。
 疑問とは、「ここは、低くなっていないのに、水たまりがいつもできるよね。なぜかなあ」である。
【児童の意見】
・地面によって、しみこみ方が違う。
・砂場には、水たまりはできない。
・しみこみやすい地面としみこみにくい地面がある。
 これらに意見を、調べるために以下のように指示し、実験を行った。

指示 . 1

校庭の土や砂によって、水のしみこみ方に違いがあるのか調べてみよう。

この実験のために、写真のような道具を使う。
これは、身近になるもので簡単に自作した実験道具である。

【用意するもの】
・500mLペットボトル
・網戸の網
・はさみ
・ホチキス

【作り方】
①ペットボトルの上の3分の1あたりをハサミで切る。
➁逆さまにしてセットする。

➂だいたい8㎝×8㎝の正方形の形に網戸の網を切る。
④①で切り取った上部に➂の網の四方をホチキスでとめる。
 ➁のようにセットすれば完成。

【実験方法】
①上の実験キットを各班2個用意する。
➁1つは、土を上部に小さじ6杯入れ、もう1つに砂を同様に7杯いれる。
➂➁の2つに100mLの水を同時に注ぎ、しみこむ様子やしみこむまでの時間を調べる。
 実験の仕方やしみこみ終わったかどうかを統一するために、はじめは教師が時間がはかり、
しみこみ終わったかは、「水が5秒垂れなくなったら」などと決めておくと良い。
 1度、実験の仕方が分かった後は、班ごとに任せストップウォッチを使い実験させるとよい。
 変化のある繰り返しの実験とするためにも、土や砂の量、水の量なども変えて調べて良いことにする。

また、実験キットについては、網戸の網でなくガーゼを使う方法もあるが、1度実験した後、再度水を注ぐとガーゼが目詰まりし、ガーゼごと全部取り替えないと2回目の実験結果にばらつきが出てしまう。
 しかし、網戸実験キットについては、再度水を注いでも、上から砂や土を付け加えて実験をしても目詰まりすることがなく、再現性があるところが良さである。さらに、実験にかかる時間も早いので、何度でも実験することができて良い。