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校内研修(OJT)システムのつくり方・動かし方

教員が身に付けるべき四つの力

若手教員には教員が身に付けるべき四つの力の中で「学習指導力」・「生活指導力・進路指導力」を中心とした実践に加えて「外部との連携・折衝力」・「学校運営力・組織貢献力」の向上を一層図るOJTを推進していく。
 
OJTを効果的に進めていくためには、計画、実施、評価、改善を確実に行っていく。
①教員が身に付けるべき力を明確にし、目標を立てる。現在の職層においてどのような力を発揮しているか、また改善すべき課題は何かをつかみ、一人一人の実態に応じて、どのような力を身に付けるかを明確にする。
②OJTの方法を考え、教員に理解させる。各学校の実態に応じて、校内におけるOJTの場面や機会を整理し、一人一人の教員の課題に応じたOJTの具体的な方法を決定し、教員に理解させる。
③OJTを実施する。OJTは日常の職務遂行を通して行われることから、OJTを受ける教員を最も身近で掌握している先輩教員や上司に対して、OJTの内容や方法を指示する。また随時、OJTの実施状況を確認し、OJTを行う側に必要な指導・助言をしていく。その際管理職を含め指導者がよきロールモデルとなることを意識させる。
④成果を評価し、次の計画に生かす。OJTの実施状況や校内体制について、OJTを行う側が自己評価し、次年度に向けた改善につなげていく。また、中・長期的な人材育成も視野に入れて、管理職候補者の育成を指導する側も指導される側も常に意識していく。
 
副校長の役割
管理・監督 :主幹教諭からの報告を受け、指導助言を行う。
日頃から職員と接触する機会が多い副校長は、人材育成のキーパーソン的な役割が求められる。日常的に個々の職員の能力適性を見極めるとともに、主幹教諭や主任教諭から各分掌に所属する個々の職員の人材情報を収集する。職員の能力開発については、校長に報告・相談するとともに、職員に対し能力開発の内容を提示したり相談に乗ったりする役割を担う。また、主幹教諭・指導教諭や主任教諭への学校経営に対する意識付けと「学校マネジメント能力」の育成を図るための計画的な研修体系を充実させる。
 
主幹教諭の役割
マネジメント:全体を統括し、指導助言を行い、副校長の指導を受ける。
校長及び副校長を補佐し、命を受けて所属職員に対し職務遂行上の指導・助言をし、教務、生活指導、進路指導等の長として学校運営における中心的な役割を担う。さらに、能力開発についても相談に乗ったり助言したりする役割を担うなど、副校長との連携を密にし、自身も、自分の能力開発について自己研さんに励むとともに、積極的に学校経営に関与し、「学校マネジメント能力」を高める。
 
主任教諭の役割
実施の主体 :主幹教諭の指導の下、実際に計画し、指導に当たる。
日常的に若手教員を初めとした教員の相談に乗ったり助言したりする役割をもつ。若手教員の指導育成は校内の人材育成上の大きな課題であり、主任教諭は若手教員の指導育成について、主幹教諭や副校長と連絡・相談しながら組織的に行う。また、主任教諭自身も、自分の能力開発について自己研さんに励み、将来の学校経営の中核を担うことを意識し、「学校マネジメント能力」を高める。
 
教諭の役割
主任教諭昇任を一つの具体的な目標として、自分の能力開発について謙虚に自己研さんに励み、若手教員同士で相互に高め合ったり、積極的に主任教諭、主幹教諭、指導教諭、副校長に相談したりして、真摯に教育に携わり、学習指導力の向上に取り組む姿勢が求められる。さらに将来の学校経営の中核を担うため、学校マネジメントについて意識する。
 
OJTの内容
1 回数 毎週1回/月に1回/学期に1回
‪2 時間 15分間/30分間/45分間‬
3 対象 指導者:全主任教諭/研修生:本校初任の教諭全員、その他希望する者
4 内容 主任教諭の得意な指導をやってみせる。/主任教諭の得意な指導を手取り足取り伝授する。/主任教諭の講話。/若手教員の模擬授業。/若手教員の見たい授業(指導)を主任教諭がやってみせる。/その複合形/Q&A(お悩み相談)
5 形態 マンツーマン(年間通じて同じペア)/グループ(一人の主任と複数の若手)/一斉(指導者が毎回替わる一斉指導)/ローテーション(仕組み作りとニーズへの対応が難しい)