「定積分」 の基礎・基本1
「定積分」計算量は多くなる傾向がある。このコンテンツでは「積分範囲が0と正の数」のみを扱う。積分範囲に負の数が入ると、苦手な生徒は途端にできなくなることがある。易しい問題から途中式がかけるように指導する。

1 授業のアウトライン
① 教科書の例示問題1・練習問題1(30分)
② 教科書傍用問題集(5分)
2 教科書の例示問題1・練習問題1はこう授業する
「定積分」の解説から行う。
教科書156ページ。冒頭から読みます。(まとめの前まで読ませる)
同じようにかきます。
f(x)=3x^2f(x)=3x2の不定積分F(x)F(x)
F(x)=\int 3x ^2 dx=x^3+CF(x)=∫3x2dx=x3+C
F(2)-F(1)=(2^3+C)-(1^3+C)=(8+C)-(1+C)=7F(2)−F(1)=(23+C)−(13+C)=(8+C)−(1+C)=7
この値は積分定数CCに無関係である。
「まとめをかきます」
例6(1)を読みます。
式をかきます。
(1) \int_1^3 x dx= \frac{1}{2}\begin{bmatrix}x^2 \end{bmatrix}_1^3 =\frac{1}{2}(3^2-1^2)=\frac{1}{2}(9-1)=4∫31xdx=12[x2]31=12(32−12)=12(9−1)=4
教科書とは異なるが、以後このかき方にする。
最初はやや逐一指導になるが、式のかき方を知らせるために確認していく。
①xxの不定積分を言いなさい。\left(\frac{x^2}{2}です\right) 式の上にかきます。
②①の分数を言いなさい。\left(\frac{1}{2}です\right) 大かっこの前にかきます。
③(不定積分の)残りを大かっこの中にかきなさい。(\begin{bmatrix}x^2 \end{bmatrix}をかかせる)
④積分範囲は何ですか。(1から3です)
⑤代入しなさい。
このような問題を積み重ねていく。問7(1), (3)が類題になる。
次は係数があるパターン。
教科書157ページを問8(1)と(3)を例示問題とする。
(3)の指示・発問を記す。
(3) \int_1^2 (6x-5) dx= 6×\frac{1}{2}\begin{bmatrix}x^2 \end{bmatrix}_1^2 -5\begin{bmatrix}x \end{bmatrix}_1^2
=3(2^2-1^2)-5(2-1)=3(4-1)-5(2-1)=3×3-5×1=4
式を写しなさい。
①xの不定積分を言いなさい。\left(\frac{x^2}{2}です\right) 式の上にかきます。
②カッコの前は何とかきますか。\left(6×\frac{1}{2}です\right)
③(不定積分の)残りを大かっこの中にかきなさい。(\begin{bmatrix}x^2 \end{bmatrix}をかかせる)
④積分範囲は何ですか。(1から2です)
⑤代入しなさい。
練習問題を問8(4), (5), (9)として解かせる。