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形の似ている漢字

児童の興味を引き出し、形の違いに気付かせるために、漢字当てゲームから導入する。

教科書は開かずに、漢字ノートを用意させる。
事前にます目黒板(8~10マス位)を準備しておく。

指示 . 1

漢字当てゲームをします。
漢字ノートの新しいページを開きなさい。
下敷きをはさんだ人? 手を挙げた子を褒める。
日付を書きます。(私は1行目の上の欄外に10/24のように書かせている。)
1行目の1つ目のますに①と書きなさい。

説明 . 1

先生が、1画ずつ漢字を書いていきます。
何という漢字か分かったら、黙って手を挙げましょう。

[板書]
①の下のますに、漢字の「一」を書く。(児童には書かせない。)

すぐさま、「分かった」と言って多数手が上がるだろう。
「じゃあ、一緒に言ってごらん」と言って、言わせる。
「いちー!」
「と思うでしょ。でも違うんです。続きがあるんだなあ。よく見てて。」
と言い、さらに下のますに「十」の2画目のみ(縦棒)を書く。
「はい、ここで終わりです。」と言うと「分かった、分かった」とほぼ全員が手を挙げるだろう。

指示 . 2

では、答えを①の下に書きなさい。
みんなで言いましょう、さんはい。・・・・「じゅう!」

説明 . 2

やり方は分かりましたね。第2問。

指示 . 3

次の行に(或いは「2ます空けて」と言ってもよい)②と書きなさい。

[板書]
②の下のますに「入」の1画目のみを書く。

やはりすぐ多数の手が挙がる。「ひと」「夕」等の答えが出るが、ちょっと変だ、という顔をする子もいる。そういう時は「人(夕)だと思う人」と手を挙げさせる。次に「違うと思う人」と聞き、理由を問う。
「人だったら1画目の線がもっと長い」「夕なら縦線(十字リーダーの縦線)の上の方から書き始めるはず」などの意見が出るだろう。

[板書]
次のますに「入」の2画目を書く。

すぐに、正解は出るだろう。
②の下に答えを書かせてから、一斉に言わせる。「入る」「にゅう」。

説明 . 3

「入る」の「はい」、入学の「にゅう」ですね。正解です。
1画目の書き出しの位置や、長さによく気がつきましたね。

指示 . 4

第3問。③と書きなさい。

[板書]
③の下のますに「見」の1画目のみを書く。

「 口かな」「田かな」等のつぶやきに混じって「まだ分からないよ」という声も聞こえてくるが、構わず続きを1画ずつ書いていく。
「分かった」という声が聞こえたら、答えを書くように言う。

指示 . 5

答えが分かった人は、まちがっても良いので、③の下に書きましょう。
続きのヒントを見て違う答えが浮かんだら、×で消してその下に新しい答えを書いていきなさい。

手を挙げた子たちには答えを聞くが、合っていても違っていても「じゃあ、続きを書くから確かめてね」と言ってさらに1画ずつ書いていく。
4画目を書くと、答えが絞られてくる。「日」「目」も出るが、ますの下の方が空いているので最終的には「貝」「見」のどちらかだ、という意見が大勢を占めるようになる。
答えが確定する6画目はじらしながら、「じゃあ、次、書くから、分かったら答えを言ってね」と言ってゆっくりと書く。

指示 . 6

合っていた人は赤鉛筆で○を付けなさい。違っていた人は×で消してその下に答えを書いたら赤丸を付けて良いからね。

④は「石」、⑤は「字」を出題する。
「石」は、1画目で「三」、2画目で「左」、3画目以降では「右」と迷うはずである。が、「右」は1画目が縦なので、書き順をきちんと覚えている子は「石」と確定できる。
「字」は、1画目で「六」「音」「空」「字」が出てくるが、4画目で確定する。
クイズが終わったところで、教科書を開く。

指示 . 7

教科書102ページを開きます。
題名を読みましょう。・・・・「にているかん字」

「なんだ、この漢字と同じだったんだ」等と口々に言うだろう。

説明 . 4

その通り。漢字当てゲームで色々な答えが出たのはどうしてかな。
形が似ているからですね。形が似ているから気を付けましょう、というお勉強なんですね。

指示 . 8

「にているかん字に気をつけて、かきましょう。」と書いてあります。
みんなで読みます、さんはい。

指示 . 9

黒ぽち「・」の文を見ます。赤線が引いてある漢字にふりがなを付けます。ちょっと小さくて書きにくいけど、教科書に書き込みましょう。103ページの文にも全部書きます。

質問が出たら、教え合っても良いこと、分からなかったら抜かしておいて答え合わせの時に書き込めば良いことを伝える。

指示 . 10

答え合わせをします。一つずつ、みんなで文を読みます。
1つ目の文・・・「かいをみつける」

一文読んだら、赤線の漢字を空書きさせる。

指示 . 11

「貝」と「見る」の「見」を空書きします。人差し指を出して。

最後の文まで読んで空書きをしたら、丁寧に漢字をなぞり書きさせる。
鉛筆の持ち方、指の訓練(鉛筆回し)、姿勢を確認する。※

指示 . 12

漢字を丁寧になぞります。ゆっくり書くのがいいのです。できるだけずれないように書きます。

「1ミリもずれないように」と指示することが多かったが、こだわりの強い子の中には納得がいかないと何度も書き直してなかなか終わらないことがあるので、今回「できるだけ」と修正してみた。学級の実態に合わせて試して欲しい。
書き終えたら○付けをし、空白時間を作らないように「ぬりえ」「ペーパーチャレラン」「読書」等の作業指示を与えておく。

※鉛筆・姿勢の指導
「鉛筆つまんで 持ち上げて、すうっとたおして中指まくら」と言いながら持たせ、芯の先を自分に向けて親指・人差し指・中指の3つの爪が見えるかを確認させる。更に3本指で鉛筆をくるくると回す練習をさせる。姿勢も「足は・・・ぺったん、背中は・・・ピン、おなかと背中に・・・グー1つ、紙をおさえて、さあ書こう」と言いながら確認する。

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