「所持物の原則」を意識して5年生のメダカの観察を続けるコツ
生物単元の中でなかなか継続観察が難しいメダカの卵の成長。本単元を実践する時に心がけたことを紹介する。

時期を待たずして、用意はしておく
メダカの産卵はいつ起こるかわからない。そこで以下のことを心がけておく。過去5回5年生を教えてきてわかってきた経験則も入る。
1 水槽やメダカは、4月下旬から早めに用意して飼育する。
2 産卵したタイミングで観察をスタートする。
3 観察し始めたらなるべく毎日継続して観察させる。
4 良質の双眼実体顕微鏡を使う。
5 ICT機器をフル活用
水槽の準備は、隙間時間や、子どもたちの作業の間などを使う。また、支援を要する子ややんちゃな子ほどこのような準備で活躍する。
先生も見ているけれど、念のために産卵したら「産卵したよ!」と教えてね。君へのお願いです。
このような指示を与えておくだけでも、大活躍することがある。理科ではあらゆる準備場面でも子どもたちを活躍させるチャンスがある。
産卵したら観察スタート
これからメダカの卵を観察します。拡大してスケッチします。お手本を見ます。
教科書の観察のスケッチを見せるのも良いが、できれば過去の学級のノートなどを参考にさせると子どもたちのやる気が上がる。
双眼実体顕微鏡を使います。教科書のページを探しなさい。
隣同士で確認。
使い方を追い読みします。
テンポよく追い読みする。
一度先生がやります。
教師が演示するが、ここではテレビ装置がついた双眼実体顕微鏡があると、見ているが像を共有できる。
グループで1台用意します。卵をシャーレに取ります。とったら、班の番号をシールに書いて貼ります。

写真のように、1組の1班なら「1−1」のように斑番号を書かせ、シャーレに貼る。このシールは100円ショップで売っているものを使った。
ノートいっぱいにかけたら先生のところに持ってきます。
早く終わってしまった子は、空白がないようにしたい。例えば班員全員が終わったらさらに見ても良い。読書をする、色塗りをするなど指示をする。

双眼実体顕微鏡はなるべく良質のものが良い。写真のように、上からもLEDライトを照射して見やすくしているものもある。顕微鏡1つで子どもたちの感動は変わる。
継続観察のコツ
理科室で観察している場合は理科室に観察中のシャーレを置くスペースを作る。水槽は、空き教室などの予備の部屋が良い。水槽のポンプの音で他の学習に集中できない子もいることを知っておきたい。
また、教師はデジカメで写真を撮っておくと良い。後からの話し合いやスケッチが苦手な子のために役に立つ。
