高校倫理「鎌倉仏教」③:踊念仏を称えた一遍
鎌倉仏教に関する授業を記す。今回は、踊念仏を称え、時宗の開祖となった一遍に関する授業を再現する。

1.単元計画
2.外来思想の受容 ※鎌倉仏教に関する実践
①専修念仏を説いた法然
②絶対他力にすがる親鸞
③踊念仏を称えた一遍(今回)
④臨済宗を伝えた栄西
⑤曹洞宗を伝えた道元
⑥日蓮の教え
⑦鎌倉仏教の革新性
2.授業の展開
教科書 84 ページ。踊念仏を称えた一遍。
ところで、踊念仏と聞いて、どんなイメージをもちますか?
(例)踊りながら、念仏を称えるイメージ
このように、あるお坊さんは、踊念仏によって、信不信、浄不浄の別。区別なく、誰でも往生できると悟りました。
踊念仏を称えた人物、お坊さんは誰ですか?
一遍
一遍。誰でも往生できると悟りましたが、どこに往生できるのですか?
これは前の学習の復習です。
思い出して、言ってごらん。
極楽浄土
苦しみのない、阿弥陀仏が住まう世界。亡くなったあと、この世界に生まれかわることを“往生”といいました。
一遍。踊念仏によって、人々を救済しようと努めましたが、何と書いた紙片を配りましたか?
南無阿弥陀仏
この紙片のことを「賦算」といいます。
ノートに書いてください。
賦算とは、南無阿弥陀仏と書かれたふだ(算)を、賦る(はる)こと。
一遍は、「南無阿弥陀仏」と称えることで、誰でも救おうとしたのです。
一遍上人。何という宗派の開祖となりましたか?
時宗(じしゅう)
時宗の開祖となりました。また、一遍は衆生(あらゆる生きとし生ける者)を救済する教えを民衆に広めようとして全国を行脚、渡り歩きました。そのため、「遊行上人」。
またの名を、何とありますか?
捨聖
すべてを“捨てた”聖人の意です。
また、一遍は、修行を共にする人々を「道時衆」。在家、出家していない信徒を「俗時衆」と呼びました。
「道時衆」と「俗時衆」。ノートに書きなさい。