できる書写指導 その4(名前の指導)
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習字の名前の指導を「なぞり書き」を中心に指導すると見違えるような字になる。
指導に当たって次のような準備をする。
クラス全員の名前の手本
習字の課題に手本があるように、名前にも手本がいる。
人数分を以下の要領で作成した。
① B4のコピー用紙を縦にして、1枚について5人の名前を書く。
書くときは赤の朱液で書く。
書くときは、字間をしっかりととって、半紙に書いたとき見栄えがいいように書く。(下図参照)
②この書いた用紙をコピーする。
5人分に切る前にコピーをする。10枚ぐらいコピーすればいい。10枚あれば十分練習できる。
これは、なぞり書き用である。
朱で書いたのでコピーした時にうすく写り、なぞり書きをするのにちょうどいいのある。
③コピーした用紙を縦に5人分に切る。(裁断機等を使用すると早い)
図で説明すると、点線の部分を縦に裁断機等で切る。
④朱で書いた名前も縦に切る。(児童の手本用)
以上で準備ができたことになる。人数が多いと名前を書くのがたいへんである。
しかし、一回、朱で書いた手本をコピーしておくと、何回でもなぞり書き用がつくれる。

次に、この手本をどのように使うか説明する。
なぞり書き用の紙を配り、次のようにいう。
説明1 今日は、名前の練習をします。この紙のうすい名前を、はみださないように、きちっと筆でなぞってもらいます。きれいになぞってないと不合格にします。
まず5枚なぞりなさい。
まず、5枚なぞらせて、いいのができたらもってこさせる。
持ってきたときに、はみだしやきちっと打ち込みができていなかったら、不合格とする。
「おしいね。もっと1画ずつていねいに」とか「おっ。すばらしい。合格」
とか評価していく。
最高で1人10枚までとする。10枚になるまでに全員合格とする。
この段階でかなりの児童が上手になっている。
次は、本番の半紙に書く段階である。
今年は、前に時間に課題を書き、いいのがあればおいておく。
そして、次時に名前を書くようにするときがある。
この時も、前時に書いたものに名前を書くことにした。次のように言う。
半紙のすぐ横に名前の手本をおきなさい。上下をそろえておくんですよ。(半紙と手本を持ち例示をする)名前を書くときは、手本と同じ場所のすぐ横に書きます。手本を見て1字書きます。また、次の字は隣の手本を見て。というように・・いつも手本を見ながら書きます。

手本と同じ場所に書いていくので、字間はほぼ完璧に 近くよくなった。
もし、手本の名前の部分に字があれば、少しずらすようにも言った。
どのようにずらすかは、こちらで指示した。
また、全体の字が細くなる子もいた。その子へは、次のような指示をした。
名前で、太くなるところは太くしなさい。
例えば、「谷」という名前であれば、口の右側が太くなる。
このように例を示し、どこが太くなるのか考えて書かせるようにする。
細かったら、「もう一回、太いところを太くしなさい」と言う。
本来は、だめである2度書きであるが、太くした場合どれだけ違うか分からせるためにも経験させる。
このような指導で、名前は見違えるように変化した。
名前は、どうしても作品の最後になってしまい、つい急いで書いたりしがちである。
このような手本を与え、書き方を指導しておくと全く違った字になる。