「中」の成り立ちの授業
「コマの絵」から導入した1年生の「漢字文化」の授業です。子供たちの間違えた発言も受容し、「間違えることも大切な勉強である」「間違えを恐れる必要はない」ということも教えました。(東京都法則化練馬推薦) No.1111490 http://www10.ocn.ne.jp/~metamo/naka.htm
原実践:渡邉康子先生 コンテンツ作成:福原正教

○黒板に横長の長方形とその下に二等辺三角形を付けて描く。
これは何の絵でしょう?
・鉛筆の絵
・コマの絵
(鉛筆を見せながら)鉛筆を下に向けると、とがったところが芯で、鉛筆に見えるよね。
A君、よく気がついたね。
(真ん中に心棒を描きながら)実は、これはコマです。
○円を3つ黒板に描く。
これはコマを上から見たところです。
コマを作るとき、どこに心棒を入れたら、コマがよく回るでしょう?
・指名された3人の子が出てきて、心棒を入れるところに赤で点をうつ。
(3人とも円の中心に点をうつ。)

そうだね。心棒を真ん中に入れるとコマはよく回るんだよね。
昔の中国の人は、コマから真ん中の「中」という字を考えました。
○黒板のコマの絵の下に、「中」を書く。
・これは、中国の「ちゅう」とも読むんだよ。
Bさん、よく知っているね。
その通り、これは「ちゅう」とも読みます。
・ねずみの「ちゅう」だよ。
実は、ねずみの「ちゅう」は、片仮名で書きます。
C君が言ってくれたから「鳴き声は片仮名で書く」ということが分かって、いいお勉強ができたね。
C君、ありがとう。
○あかねこ漢字スキルを行う。
《授業の反省》
・「中」の成り立ちの授業の後、すぐに漢字スキルにうつってしまった。
「中」の用例をもっとたくさん出させたり、実際にコマを回してみるなど、
もう少し時間をかけて取り組めば良かった。
・子供たちに発言をさせる時に、「間違えることにより今まで知らなかったことが分かり、いい勉強になる」
「間違えることも、学習にとっては大切なことである」「間違えを恐れることはない」ということを、
折に触れ教えていきたい。
【本時に関する資料など】
・この実践は、元同僚の今泉博先生の実践の追試です。
・原実践は、今泉博他著『ふつうの公立学校で「総合的な学習の時間」をどう創るか』(民衆社)P.21~26に
詳しく記されています。