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作品全体を分析する授業 「手ぶくろを買いに」6

3年生「手ぶくろを買いに」の第8時(前半)の授業。「主人公を変えたものは何か」を検討する授業。 No.1113034 http://homepage1.nifty.com/s-murano/tebukuro6.htm
原実践:村野聡先生  コンテンツ作成:福原正教

次の発問から授業を開始する。

発問 . 1

子ぎつねははじめ母さんぎつねから「人間はこわいもの」と聞かされていました。
 それが最後には「人間ってちっともこわかないや」ということになります。
 何が子ぎつねの気持ちをこのように変えたのでしょうか。

そして、

(A       ) の (B        ) が変えた。

という形でノートに書いてくるように指示した。

子供のノートには例えば次のように書かれていた。

・人間のぼうし屋さんが変えた。

・ぼうし屋さんの手ぶくらが変えた。

・人間のお母さんが変えた。

・お母さんの歌声が変えた。

「主人公を変えたものが何か」を考えることが主題につながっていく。そこで、次のようにした。

(人  間) の (ぼうし屋さん) の (C         )が変えた。
(お母さん) の (歌声) の (C          )が変えた。

さらに「の」を補ってその下に来る言葉Cを考えさせたのである。

こうすることで何が主役を変えたのかをより突っ込んで考えさせることができる。

例えば、次のようになる。

(人  間) の (ぼうし屋さん) の (やさしさ)が変えた。
(お母さん) の (歌声) の (美しさ)が変えた。

主題らしき言葉が見えてきたら、黒板に書くよう指示する。困っている子には黒板を参考にして考えさせる。

子供のノートより紹介する。

・人間の心(ぼうし屋さんのやさしい心・お母さんの心)が変えた。
 ・人間のやさしさが変えた。
 ・ぼうし屋さんのやさしい気持ちが変えた。
 ・ぼうし屋さんの子ぎつねに手ぶくろを売ってくれた気持ちが変えた。
 ・ぼうし屋さんのてぶくろのあたたかさが変えた。
 ・人間の会話のやさしい声が変えた。
 ・人間のお母さんのやさしい歌声が変えた。
 ・人間のお母さんの美しい歌声が変えた。

全員がある程度まとめられたところで、

そして、

発問 . 2

子ぎつねを変えたものが2つあります。何と何ですか。

「ぼうし屋さん」と「人間のお母さん」に関わることが子ぎつねを変えたことを確認した。

この時間はさらに「母さんぎつねの変化」についても扱った。(内容はシリーズ⑦で紹介する。)