「ガオーッ(斉藤洋」)の発問一覧
小学校国語4年にでてくる主な物語教材文で使用できる優れた発問を集めました。 No.1114025 http://www4.ocn.ne.jp/~tetsu-33/kokugo/4/gao2.htm
原実践:大島哲也先生 コンテンツ作成:福原正教

ガオーッは、「どうぶつえんのいっしゅうかん」(講談社)に納められている作品である。
この作品において有効な発問を示す。
このお話は、動物園の開園前のことから始まって
います。途中から、きのうのことが書かれています。
それは、どこからどこまでですか。 (*一)
「たしかに、きのうはたいへんだったのです」から「えこひいきなんかできないのです」がきのうのことである。 もしくは、次のように問うこともできる。
この話を三つに分けます。いつの話かを考えなが
ら、分けてください。
今のこと~きのうのこと~今のことになっていることをつかませるための発問である。「いつの話か」がヒントである。話の順序と時間の順序が異なっていることをつかませる発問である。
【開演前の場面】
「それなのに」の前に、文を付け加えるとすれば、どのような文にしますか。
「それなのに」は、逆接の接続詞である。「ぐったりしている」と反対の意味を付け加えるとよい。
例えば、「いつもは、ライオンが元気に動き回っています」「いつもは、ライオンが元気にガオーッとほえています」などがかければよい。
ライオンとクロヒョウはどちらが年上ですか。
ライオンは「わし」と言ってるのに対して、クロヒョウは「ライオンさん」と言っている。
解は、ライオンである。
ライオンとクロヒョウを比べましょう。(*一)
ライオンとクロヒョウを対比するための発問である。 対比していけば、ライオンとクロヒョウの考え方の違いがはっきりする。
【開演時間になった後】
たったったったっ。
がやがやがやがや。
は、どう読んだらよいでしょうか。
子どもたちが近づいている様子を音で表してある。近づいてくるのなら、だんだん強くはっきりと読むべきである。 また、この後、もう一度繰り返してある。より近づいてきているので、一度目より、強くはっきりと読むべきである。
「ねてる」と「ねちゃってる」とは、どう違うのですか。
「ねちゃってる」は「ねてしまっている」の話し言葉である。「ねてしまっている」は、ねることがすでにおわっていると言う意味である。ここでの「ねちゃってる」には、すぐには起きないだろうな、というあきらめがあるように感じる。
ガオーッとほえたとき、クロヒョウは木の上にいましたか。
「立ち上がりました」と書かれている。前にもどると、
「ごろりと横になりました」から後、クロヒョウは動いていないので、コンクリートの床に寝ていたことになる。
解は、「いなかった」である。
ライオンがため息をついたのは、なぜですか。
解は、子どもたちをがっかりさせずにすんで、一安心したからである。クロヒョウが自分の代わりをしてくれからである。
<参照・引用文献>
(*一)思考を鍛える物語文の読み方技術ワーク
大森修 新潟言語技術の会編著 明治図書