多文化社会に生きる
中学校公民。さまざまな文化が共存する現代社会で、国際交流を進めるにはどのような配慮がいるかを考える授業。(C)TOSS福井。 No.1145004 http://www1.vipa.ne.jp/~m-seto/tabunnkasyakai.htm
原実践:瀬戸勝先生 コンテンツ作成:福原正教

1時間の授業である。
資料1(「美味しんぼ66」p175,小学館)を配布する。ベトナムが舞台となっていることを説明する。
このゆで卵はどのようなゆで卵だと思いますか。
・ピータン
答えを教えずに黙って資料2(「美味しんぼ66」p176,小学館)を配布する。
このゆで卵は普通のゆで卵ではありません。「ホビロン」と言います。ふ化しかけたあひるのゆで卵なのです。
生徒から「気持ち悪い。」というつぶやきが出る。
この後,富井副部長は何と言ったと思いますか。予想をノートに書きなさい。
富井副部長はあぎゃーと言っている人です。
・こんなものは人間の食べるもんじゃない。
富井副部長のこの発言をどう思いますか。
・同感だ。
・そこまで言うことはない。
「ホビロン」はベトナムの人たちの大好物だそうです。
ベトナムの人たちは残酷な人たちですか。
意見が分かれた。しかし,残酷派が多かった。分布を調べて,無指名で意見を発表させる。
「ホビロン」は骨の部分がしゃくしゃくした歯触りでこくがあるのにあっさりしているそうです。
普通のゆで卵にはないおいしさがあるそうです。
しかもベトナムの人たちの貴重なたんぱく源でもあるのです。
日本人がよく食べているもので,外国人はとても食べないというものをなるべくたくさんノートにかきなさい。
・納豆
・刺身
くじらも外国人が食べないものの1つです。日本人は縄文時代からくじらの肉を食べてきました。
戦後間もない食糧不足を救った食べ物でもありました。
ところが現在,捕鯨は禁止になりました。国際的な非難を浴びたのです。
何が問題だったのでしょう。
・くじらを殺すのは野蛮な行為だ。
日本人は野蛮な民族だと思いますか。
くじらを食べるのは日本人の伝統的な食文化でした。ヨーロッパ人が家畜の肉を食べてきたのと同じなのです。
外国の人たちが日本人を野蛮だというのはなぜでしょう。
・くじらを食べるという文化がなかったから。
最後に本日の授業で思ったことや考えたことを書かせて授業を終わる。