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依頼の手紙を書こう

「再話」の手法は「手紙の書き方」を理解させるのに有効である。「依頼文」を使った実践。
No.1620356
実践者:高橋恒久 コンテンツ移行:永山 祐

「再話」の手法で「依頼文」を書かせる

「再話」の手法は「手紙の書き方」を理解させるのに有効である。「依頼文」を使った実践。

教科書の例文を見せずに、読み聞かせをもとに手紙を再現する学習を行うことを伝える。
 1回目は読み聞かせだけ。
 2回目の読み聞かせはメモ可。
 次に、手紙の展開に沿って問いを出し、ノートに答えだけを書かせる。
 最後に、ノートを見ながら手紙を再現させる。
 「前文」「本文」「末文」「後付け」という形式のそれぞれに書く主な内容をメモさせ、それをもとに手紙全体を再現させる学習を仕組む。
 形式を理解させながら自ら手紙を書き上げるという体験を通して、書くことに対する苦手意識を克服し、書く楽しさが実感できるように指導したい。

指示 . 1

教科書26pの「依頼の手紙」を読みます。静かに聞いてください。

「前文」「本文」「末文」「後付け」 の間を少し空けて,ゆっくり読む。

指示 . 2

もう一度読みます。今度は,メモを取りながら聞いてください。

メモを取りながら聞いているので,少しゆっくりと読む。
 メモの内容は子どもに任せる。「大切だと思う言葉をメモしなさい。」 と話しておく。

指示 . 3

問題を出しますから,答えを書きなさい。
「前文」
1 最初の一文を書きなさい。   →   「初めてお便りします。」
2 次の一文を書きなさい。
  校名は自分の学校にしなさい。  → 「私は○○小学校の6年生です。」
3 次の一文を書きなさい。       →  「今日は,お願いがあってお手紙を書きました。」
「本文」
4 依頼することになったいきさつを書きなさい。  → 「郷土出身の作家について調べることになった。」
5 依頼をする理由を書きなさい。   → 「司書のかたに相談したら,郷土資料館を教えていただいた。」
6 依頼の内容を書きなさい。   → 「郷土出身の作家の資料を見せていただきたい。」
「末文」
7 お願いする一文を書きなさい。  → 「お忙しいとは思いますが,どうぞよろしくお願いします。」
「後付け」
8 今日の日付を書きなさい。    → 「平成○年○月○日」
9 校名と名前を書きなさい。    → 「○小学校 6年○組
                           ○○ ○○」
10 相手の名前を書きなさい。    → 「郷土資料館のみな様」

一問出すごとに答え合わせを行う。
 間違いは,赤鉛筆で訂正させる。問4,5,6は,答えに幅を持たせてよい。

指示 . 4

ノートを見ながら手紙を再話しなさい。(書きなさい。)

便箋に書かせるとよい。

指示 . 5

相手を決めて,依頼の手紙を書いてみましょう。
 ノートや教科書を参考にして書きましょう。

指示5は,実際に出す手紙を書かせる場面である。
 国語,総合,社会等の学習で依頼文を実際に書かせる時に行う。
 大切なことは,書き方や実際の文章を参考にさせて書かせることである。
 これをしないとほとんどの子どもは手紙を書くことに抵抗が大きいのである。

* 研究授業で行う場合は,指導案を参考にしてください。

irainotegami.pdf

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