同時進行の向山型算数5年 P.8~9 小数と整数のしくみ 第5時間目 5と6で1時間
P.8はサラリと扱い、重点を置くのはP.9とする。ならば1時間でできそうだ。

教材研究「説明オンパレードのおそれ」
どこがポイントだ?
P.8とP.9の見開き2ページを見る。う~ん、ややこしい。P.8では「位の上がり下がり」がテーマだ。数字は階段状に並ぶ。ところがP.9では「小数点の移動」がメインだ。数字は縦にそろっていて小数点だけが斜めに移動している。どちらも大切だが、こんがらがりそうだ。
『あかねこ計算スキル』は・・・あれれ?「10倍100倍」で1ページ、「10分の1、100分の1」で1ページ。教科書と対応していない。
念のため正進社ワークテストも見る。「10倍100倍、10分の1100分の1」の問題のみ。つまり、P.9の「小数点の移動」に重点が置かれているのだ。
結論。P.8はサラリと扱い、重点を置くのはP.9とする。ならば1時間でできそうだ。
P.9に練習問題がある。「2.73の10倍、100倍、10分の1、100分の1」これが解けるようにもっていきたい。表記も大変そうだ。パッと表記できないか。P.9の表のような形に基本型をつくればいい。
基本型 2 7 3.
2 7.3
100倍 10倍 2.7 3 1 1 (○倍、○分の1は黒い矢印)
0.2 7 3 10 100 (小数点を上下赤い矢印で結ぶ)
0.0 2 7 3
読み方 2.73の10倍は27.3、
2.73の100倍は27.3。
2.73の10分の1は0.273、
2.73の100分の1は0.0273です。
いきなり上の基本型では、書くのも読むのもたいへんだ。局面の限定と変化のある繰り返しが必要だ。
まず、3.4で基本型を示す。初めは10倍100倍だけ。ノートに書く。読み方もそこまでで練習する。
ノート指導も必要。上下左右を空けさせる。「上から3行空けて真ん中に3.4と書きます。」
基本型 3 4 0. 読み方 3.4の10倍は34、
100倍 10倍 3 4. 3.4の100倍は340です。
3.4
その後、10分の1、100分の1を加えて読んで基本型完成。読む。
「この図を見て気がついたことはありませんか。」と問う。
「34が斜めに並んでいる」「階段みたいだ」に気付けばいい。確認しないと気づかない子もいる。
念のため同じ書き方で、
23.85の10倍・100倍、10分の1・100分の1を書かせる。読む。
ここまでやってから、教科書P.9を読ませる。「教科書に書いてあったことを知っていた人?」
教科書の図の意味がわかる。☆1はやった。まとめを読ませる。
説明なしですぐに、P.9サッカーボールの2.73をそっくり同じように書かせる。個別チェック。8名板書。
この問題ができれば、P.9の小数点の移動の意味がわかったと考えられる。説明は不要だ。
P.8は教師主導でテンポよくあっさりと。
授業開始でいきなり「一の位」と板書。「十の位」「百の位」「10分の1の位」「100分の1の位」をテンポ良く指名。
縦線を引いて位をはっきりさせる。中央に「3.4」「3.4の10倍は?」「100倍は?」「10分の1は?」
「100分の1は?」で位をずらして板書する。矢印も書く。あっという間にP.8の表完成。
読み方を教える。「3.4を10倍すると、位が1けた上がります。」あとは言わせる。
「3.4を100倍すると、位が2けた上がります。」「10分の1にすると、位が1つ下がります。」・・・
「教科書8ページを開けなさい。今勉強した図が描いてあります。☆の1。もうやりました。
星くんの□を読みましょう。」これでP.8は終わり。
あかねこ計算スキルは、6の「10倍、100倍」を扱った。