日本の領土を守れ 沖ノ鳥島
日本の領土の最南端の島、沖ノ鳥島。この島がどのような島なのか、知らない子が多い。この島を授業で取り上げ、日本の領土とは、何なのか子どもたちに考えさせていきたい。

沖ノ鳥島の写真を提示する。
これは島ですか。
島だと思う人? 島ではないと思う人?
全員に手を挙げてさせる。
どちから分からない子も予想でよいので、手を挙げさせる。
ほとんどの子が島ではないと手を挙げた。
日本政府は、これを数百億円以上かけて、守っているのです。
どうしてだと思いますか。
予想を指名して聞く。
・お宝がねむっているから。
・近くに石油があるから。
・この近くに魚がたくさん取れるから。
沖ノ鳥島。日本で最も南にある島です。わずか畳四畳半の広さしかありません。
地図帳で沖ノ鳥島を探しなさい。
地図帳で沖ノ鳥島を調べさせる。
沖ノ鳥島は、とても小さいので、台風や波によって、沈んでしまうかもしれないのです。
沖ノ鳥島を失うと日本が失うものがたくさんあります。
例えばどのようなものでしょうか。
指名をする。
「海」
「魚」
「石油」
日本列島の面積と同じくらいの海を失ってしまうことになります。
それと同時に海に沈んでいる地下資源や周辺の海で獲れる魚介類を失ってしまうのです。
ここまでの感想をノートに書きなさい。
・小さな島でもなくなってしまうと大変なことになるんだと思いました。
・地下資源や魚が取れなくなるので、絶対に守らなくてはいけないと思いました。
沖ノ鳥島は、北小島と南小島からなり、満潮のときには、16cm、6cmしか顔を出しません。
沖ノ鳥島は、世界一小さい島なのです。
皆さんなら、どうやってこの島を守りますか。
・周りに壁を作る。
・コンクリートで補強する。
周りをブロックで囲み、さらにコンクリートで補強をしました。
さらにこんな工夫もしました。
チタンで補強された写真を提示。
チタンのふたは、8億円もするのです
現在は、このようになっています。
写真を提示する。
必死で守っている沖ノ鳥島を、中国が「島ではなく、岩である」と主張しています。
また、アメリカのダイク教授は、日本の主張は、国際的には、認められないと述べています。
国際法を見てみます。
パソコンで提示して、赤字を読ませる。
■海洋法に関する国際連合条約 (1982年締結、1996年正式発効。国連海洋法条約)
第121条第1項
島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、満潮時においても水面上にあるものをいう。
沖ノ鳥島は、島ですか。
島だと思う人? 島ではない? よく分からない?
島だと思うが半数。
よく分からないも半数であった。
現在、とっても困った問題が起こっています。
地球の気温が上がる温暖化によって、水位が上がっています。満潮のときに、水面上でなくなる恐れがあるのです。
みんなならどのようにして守りますか。
・コンクリートで島を高くする。
こんな取り組みが始まっています。 (新聞を提示)
サンゴを育てて、沖ノ鳥島を水没から守ろうとしているのです。
「沖ノ鳥島でサンゴ増殖計画 水産庁」 朝日新聞 2006年4月17日
第3項に次のようにあります。
赤い字読みなさい。
第121条第3項
人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない。
どうやってこの条約を守りますか。
・ここに誰が住む。
・ここでお店を開く。
石原都知事が沖ノ鳥島に海洋温度差発電という新しい発電所を作ろうといったのです。
人間の住居、そして経済生活の事実を作ろうとしているのです。
沖ノ鳥島は、島ですか。
感想を書かせて終わる。