短歌と俳句 6 山路来て なにやらゆかし すみれ草
向山型国語「分析批評」の実践です。

山路来て なにやらゆかし すみれ草
松尾 芭蕉
俳句と作者を板書し,視写させる。
音読をする。
いろいろな方法を用いて,最低5回以上は読ませたい。
この俳句を3つに分けなさい。
これは簡単であった。音読の段階で,すでに3つに分けて読んでいた。
山路来て なにやらゆかし すみれ草
5 7 5 = 17文字
と板書する。
俳句は,世界でもっとも短い詩と言われています。
季節はいつですか。ズバリ答えて,理由も書きなさい。
春がほとんどであった。(全員)
理由は
・春はいろいろは花が咲く季節だから。
・春にすみれを見たから。
・すみれは,春に咲くから。
季節を表す言葉を季語と言います。
この俳句では,すみれ草です。
俳句には必ず,季語が入ります。
話者に見えるものは,何ですか。
・すみれ草 ・山 ・緑 ・雲 ・山道 ・木 ・空 ・鳥 ・草 ・地面 ・石 ・虫
すみれ草と対比されているものは,何ですか。
木や草 ←→ すみれ草 緑 ←→ すみれ草 虫 ←→ すみれ草 山路 ←→ すみれ草
この中で,最も大切だと考える対比を選びなさい。
全員が,山路 ←→ すみれ草 を選んだ。
自分の選んだ対比を用いて,この俳句をまとめていきます。
先生が「緑 ←→ すみれ草」を選んだとします。
先生がまとめます。
先ず,教師が見本を示す。
木や草などで,緑いっぱいの山道を歩いていたら,紫色のすみれを見つけた。
何とかわいいすみれだろう。と作者は考えて,この俳句を作った。
先生のつくったまとめた方を元に,自分で選んだ対比を使って,この俳句をまとめなさい。
子どもたちの書いたまとめの文は次の通りである。
美しい青々とした森の中の山路を歩いていたら,むらさき色のかわいいすみれ草を見つけた。
作者は,小さいのに,この自然に咲いているすみれそうになつかしさをいだき,この俳句を作った。
山道を歩いていたら,はじっこの目立たないところにすみれが咲いていた。かわいいなあ,と作者は思い,この俳句を作った。
自然いっぱいの山道を歩いていると,むらさき色のきれいなすみれを見つけて,あまりにもきれいなので,心にしみて,この俳句を作った。
山道を歩いていたら,目立たないところに一輪すみれが咲いていて,かわいいと思い,この俳句を作った。
山路を歩いていって,たくさんの雑草の中で,ひときわ目立つむらさきのすみれを作者は見て,この俳句を作った。
作者が山路を歩いていたら,道のほとりに小さなすみれ草を見つけて,心うたれ,作者はこの俳句を作りました。
山路を歩いていたら,すみれ草をみつけた。けれど,とらない方がいいよといいたいことをまとめて,この俳句をつくった。
初めて,作品を論評?した。初めはこの程度でいいと考える。あせらず行きたい。
この後,時間が多少あったので,次の俳句を視写し,音読をする。
夏河を こすうれしさよ 手にざうり
与謝蕪村