水分補給の大切さ
水分補給は,熱中症予防のためだけに必要なものではない。
人間は,水分補給を行わなければ生きていくことはできない。
「のどが渇いた」と感じる状態は,人間の体にとって,すでに水分不足を起こしている状態なのである。ところが,最近「のどが渇いた」と感じなければ,水分を摂取しない傾向の人が増えている。
そこで,水分不足の体にしないために,なぜ,水分補給が必要なのか,どうして,水分を補給しないといけないのかを理解させるための保健指導を作成した。

人間は,水分補給を行わなければ生きていくことはできない。
「のどが渇いた」と感じる状態は,人間の体にとって,すでに水分不足を起こしている状態なのである。ところが,最近「のどが渇いた」と感じなければ,水分を摂取しない傾向の人が増えている。
そして,万年水分不足,つまり,軽い脱水状態の体になれてしまっている。そのため,「のどが渇いた」と感じた時には,すでにかなりひどい脱水状態になっており,倒れてしまいやすい人が増えている。
また,秋から冬に向うこれからの季節,汗をかかない時期になり,水分摂取の重要性を見逃しがちになってくる。
そこで,水分不足の体にしないために,なぜ,水分補給が必要なのか,どうして,水分を補給しないといけないのかを指導したいと考えた。
全員で読みます。さん,はい。
「水分をとりましょう。」
どうしてですか。
「熱中症を予防するため」
「熱かったから」 など
そう言われる原因は,実は,人間の体のつくりにあります。
では,人間の体は,何パーセントぐらいの水分でできていると思いますか。
予想して,ノートに書きなさい。
発問3 何パーセントですか。
「30パーセント」「50パーセント」など
指示3 (児童が答えたパーセンテージ)より,
同じ。
下。
上。
(挙手をさせる )
約60パーセント。先生の体が全部水だとすると,大体このあたりまで,全部が水でできているのです。
残りの40パーセントで,内臓や骨,筋肉ができているのです。
では,水分いったい,どんな役割をしていると思いすか。
お隣さんと相談してごらん。
どんな役割がありますか。
「汗になる」「いらないものを外に出す」など
大きく分けて3つ。
数字の後を続けて読みます,1。
「汗を出して体温を一定に調節する役割」
熱中症の時にもお話ししましたね。プールから出ると濡れた体が風にあたって涼しいですね。プールの水の代わりに汗で体を濡らして体温を調節しているのです。
では,2。
「今の体の状態を一定に保つ役割」
汗をいっぱい,いっぱいかいた後に,みなさんの体はしわしわになったり,ミイラみたいになったりしますか。
ならないよね。汗がたくさん出たらおしっこの量を減らすとか,取りすぎたら,おしっこにして出して,いつも同じ状態に見えるようにしているのも水分の仕事なのです。
では,3。
「酸素や栄養を全身に運ぶ役割」
みんな,擦り傷なんかで,ちょっと切ったりしたことあるよね。
その時,血液は,どうなりましたか。
「出てきてもすぐかたまった。」「すぐとまった」など
でも,体の中で固まったら困るよね。血を固まらせないで流せているのは,そのほとんどが,水だからです。そして,その流れの中で,いろいろなものを体の中に運んでいるのです。
どれも,人間が生きていくためには欠かせないものです。
では,1日に,どれぐらい水分をとったらよいのか,何を測ったら分かると思いますか。
お隣さんと相談してごらん。
「おしっこの量」「汗の量」など
一日に体の外に出て行く水分量を測ればいいのです。
冬,寒い日に,みなさんは汗をかいていると思いますか。
実は,この授業が始まる前に,お手伝い係りさんにお願いしてちょっと実験をしてみました。
○○さんと○○さん。前に出てきて。
(前もってお願いして腕にナイロンを貼っておく。)
ナイロンの中は,どうなっていますか。
「濡れている」
実は,みなさんの皮膚は,常に呼吸をしていて汗をかいているのです。
自分の手に,ハーって息を吹きかけてごらん。
何となく,塗れるでしょう。あれとよく似たことが皮膚では常に起きているのです。
その汗とか,おしっこも含めて座ったりもしないで,ただ寝ているだけで,ペットボトル500ml何本分の水分が体から出ているのでしょうか。
周りの人と相談してごらん。
何本ぐらいだと思いますか。
「2本」「3本」など
(児童が答えた本数)と同じ。下。上。
挙手をさせる
ペットボトル5本,2.5ℓ出て行くのです。何も運動していなくてもです。
では,これで,縄跳びをしたり,マラソンをしたりしたら,出て行く水分の量は同じですか,増えますか,減りますか。
「増える」
増えますよね。つまり,これだけ出ていると言うことは,これよりたくさんとらないといけない。
ところで,この一日に必要な水分量,飲めそうですか。
「飲める」「飲めない」
でもね,次の1~6の時に水分をとるようにしたら,1日に2.5ℓは飲めるのです。
先生が数字を読むので続けて読みます。
1 「学校に行く前・帰った時」
2 「休み時間」
3 「食事」
4 「運動の前後」
5 「お風呂上がり」
6 「起きた時と寝る前」
気がついたら水分不足ということがないように気をつけましょう。
※ コンテンツが必要な方は、メールをください。ただし、教室での使用に限らせていただきます。
【参考文献】
環境省 熱中症対策マニュアル
元気を応援する水のはなし 監修 昭和大学教授 小林昭夫
朝日新聞 2010年7月31日 今さら聞けない 熱中症にご用心
TOSSランド
西田 昌子氏 「命の源「水分」の上手なとり方を身につけさせる」
熱中症のホームページ http://www.heat.gr.jp/
ウィキペディア 熱中症
脱水症 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E4%B8%AD%E7%97%87#.E4.BA.88.E9.98.B2.E6.B3.95
朝日新聞 2010年7月31日 今さら聞けない 熱中症にご用心
自然考庵 栄養(おいしく食べよう)http://www2u.biglobe.ne.jp/~rachi/eat.htm
人間の体と元素 http://www.geocities.co.jp/Beautycare-Venus/3423/Body.html
Healthクリック 水分不足が引き起こす意外な病気 http://www.health.ne.jp/library/5000/w5000387.html
水分不足はキケン!上手にに水分をとりましょう http://www.health.ne.jp/library/5000/w5000244.html
人体の組織と成分比 http://www.health.ne.jp/library/0800/w0801024.html
脱水症状 http://www.joho-kyoto.or.jp/~iddm-net/HTML/DIC/Main/TA/ta002.html
WaterLife http://www.waterlife.jp/waterpedia/health/health01.html