フラッシュカードの魅力と使い方
フラッシュカードのユースウエアを紹介します。たのしく学習できるのはもちろん、授業の導入で、一気に子どもたちを集中させられます。

特訓やつめこみは一切なし。楽しく覚えられる強力な教材!
フラッシュカードの基本操作
カードの繰り方
カードは、後ろから前へ繰っていく。紙芝居と反対である。
利き手の逆の手を、イーゼルのようにしてカードを立て掛ける。もう一方(利き手)の親指を、カードの裏面に引っかけ上げて、カードを一枚つかみ、前へストンと落とす。
基本活動(追い読み)
カードの内容を、教師が言い、それに続いて児童が言う。教科書の追い読みと同じような活動である。
基本活動(児童だけで読む)
ずっと追い読みをしても、すぐに飽きてしまう。基本的に、追い読みは初めの一回だけでよい。二回目以降は、教師はカードを繰るだけで、がんばっている子などに目線を配ることを意識する。
カードを繰る速さ
何秒で何枚という絶対的な基準はないが、「速め」を意識するとよい。子どものことを思ってとゆっくりにすると、失敗の元である。元気よく言っている子の調子が崩れ、全体的に重苦しい感じになってしまう。
大人が見ていて「速すぎる」と思うくらいが、子どもにとってはちょうど良い場合が多い。
子どものペースは、実は大人よりもずっと速い。特に、英語のカードの時には何よりも大切な留意点である。英語のカードほど、速くやったほうが良いものはない。
なお、それでも本当にゆっくりと何度も聞かせなければ言えない物は、フラッシュカードに適していない題材である。
フラッシュカード活動のバリエーション
じわじわカード
ゆっくりとカードを出していって、一部から何のカードかを判断し、言わせる活動。
クイズの様な感じで楽しくできる。
ひらひらカード
まっすぐ繰るのではなく、次のカードをひらひらとうちわをあおぐように動かし、見えにくくして言わせる。
これも、クイズ感覚。
一瞬カード
その名の通り、一瞬だけチラッと見せて言わせる。
これも、クイズ感覚
グループ対抗読み
班や机の列などで、区切って読ませる活動。
Aグループの方が声が大きかったです。Bグループの方が、そろって読めました。など、1サイクルごとに「勝敗判定」をすることで、対抗意識を出させる。
男女対抗読み
グループ対抗読みの一種だが、これは異様な盛り上がりがある。特に、男子のお調子者などは絶対に女の子に負けたくないと、大張り切りになることが多い。
勝敗の判定は、女子に有利なようにしておいて男子をあおる。女子の美点を言って勝ちにするのもあり、「○○君がちゃんと見てなかったからな~。」など、男子にちょっと難癖をつけるかたちで女子を勝ちにするのもあり、指導したいことなどいろいろな意図をもってできる。
最後は、男子の勝ちにしてあげると、大喜びする。
ただし、男子に対してわざといじわるをしている感じを与えてしまわないように気を付ける。これは、女子もいやがる。
1対1勝負
列や班などで、一人ずつ立たせて、1対1勝負をする。ランダムにサッと一枚出し、早く言えた方が勝ちとなる。
判定は、教師が素早く行う。素早く行うことが大切だ。
もちろん、おとなしい女の子や、特別支援を要する子への配慮、またそれらの子が勝つように仕組むことも大切である。
グループ対抗に、じわじわカードやひらひらカードを組み合わせるのも、もちろん面白い。
裏面クロス読み
〔都道府県の裏に県庁所在地〕のように、裏表が関連しているカードで可能。
【神奈川県】を見て「横浜市」のように、表を見て裏を言わせる活動。
都道府県と県庁所在地には最適の活動。
九九の積が裏面に書いてあるカードでは、例えば3の段で【21】を見て「さんしち 21」と言わせるような活動もある。
そのカードを何度も読んでいて、慣れてきたころにやると面白い。