神秘の島 福岡県沖ノ島
福岡県は昔からアジアの玄関口として様々な交流が行われてきました。そのことを世界遺産暫定リストに登録された沖ノ島を通して授業をします。(福岡ML推薦)

自然遺産としての沖ノ島の価値
「みだりに上陸してはならない」
「一木一草たりとも持ち出してはならない」
このような昔の掟が,今だに残っている島があります。福岡県の沖ノ島です。
この島には海の安全を祈る社(やしろ)があります。
島全体が神聖な場所として,このような掟があるのです。
沖ノ島は現在,世界遺産暫定リストに登録されています。
この島には、珍しい生き物がいります。「クロヒメウミツバメ」
日本でも、次の場所にして生息していません。
・青森県尻屋崎
・岩手県三貫島
・石川県七ツ島大島
・京都府若狭湾冠島沓島
・隠岐諸島星神島
・福岡県沖の島
・伊豆諸島八丈小島
さらに最近の研究では、もっと数が減りました。
・岩手県三貫島
・京都府若狭湾冠島沓島
・福岡県沖の島
この3カ所でしか見れなくなりました。
このような生き物を何と言いますか。
「絶滅危惧種」
他にも、カンムリウミスズメ・ハヤブサなどの絶滅危惧種がいます。
なぜ,沖ノ島では,このように絶滅危惧種が生きているのでしょうか。
「昔からの自然が守られているから」
文化遺産としての沖ノ島の価値
この中から,このようなものも見つかりました。(ガラスのかけら)
※インターネットで、「沖ノ島」「カットグラス」というキーワードで検索すると、すぐに写真を見ることができます。
実は,国宝なのです。もともとは,このようなガラスの入れ物でした。
※インターネットで、「ペルシャ」「カットグラス」というキーワードで検索すると、すぐに写真が見れます。
このガラスの入れ物は,日本でつくられたものではありません。どこでつくられたと思いますか。
「ペルシア(今のトルコ)」
ペルシアでつくられたものが中国や韓国などに伝わりました。
その中の1つは日本でも見つかっています。日本のどこでしょう。
「東大寺正倉院」
ペルシアからシルクロードを通って伝わった様々なものは奈良の都にもたらされました。
最も困難であったのは,朝鮮半島から海を渡る時でした。
多くの船が途中で遭難したと言われています。
その時に,海の安全を祈願する場所が沖ノ島だったのです。
沖ノ島には,最近の調査により,大陸からもたらされたものや,日本から大陸に送られたものなど,全部で8万点もの国宝が見つかっています。
太古からの手つかずの自然遺産と,大陸からの文化遺産。この2つを併せ持つ複合遺産として沖ノ島は注目を浴びているのです。