大学受験指導の第一歩(高校2年)第一時
大学入試の準備は高校2年のうちに始めさせたい。そのために、学活を使って5つの質問に答えてもらう。拙実践は2016年。1年間を通した勉強の方向性を決めさせようと考えたので、4月に実施した。15分ほどで完了したので、学活の時間を一部使えば大丈夫である。

ノートを出させる。
(総合や学活用のノートがあればそれが一番良い。坂本の場合は、クラス開きの段階で全員に1冊ずつ配布した。
そうでなければ、大学入試の準備用に新たに1冊用意させる。)
なお、専用のワークシートを作ってそれに書かせる手もあるが、ノートの方が良い。理由は次の3点である。
(1)ノートの方が用意が簡単である。データの打ち込みなどをしなくて良い。
(2)ノートは1年間ずっと使え、情報を蓄積できる。同じワークシートを1年通して使おうとすると管理が大変である。
(3)マス目が入ったノートならばより美しく書ける。
大学入試に向けて、どれくらい準備ができているかをチェックします。
今から言う問題に対して、答えを書いていきなさい。
マル1。志望校と学部学科はどこですか。
決まっていない場合もあるだろうから、「今の時点での憧れで良い」ことを告げる。
マル2。センター試験と個別学力試験に分けて、配点を書きなさい。
例
センター試験 国語200点 数学200点 英語200点 地歴100点 公民100点 生物地学100点 合計900点(110点に圧縮)
個別学力試験 国語120点 数学80点 英語120点 地歴120点 合計440点
これが書けない生徒は必ずいるので、主要な大学の科目・配点一覧は用意しておくと良い。
それを見て写させる。適宜、個別指導も必要である。
マル3。合格最低点は何点ですか。
これも今時はネットで調べられる。
ただ、その場で検索させるのもリズムを崩すので、主要なところは予め印刷しておくと良い。
マル4。それに対してあなたはどの科目で何点ずつ取るつもりですか。
例
合格最低点 330点
センター試験 オール8割5分(93.5点)
個別学力試験 国語60点 数学45点 英語70点 地歴70点
合計 338.5点
詳しくは、志望校の過去問を見てみないと判断がつきません。仮で書いておきなさい。
次の時間までに調べておきなさい。
マル5。その点を取るために、どのような教材を使いますか。箇条書きしなさい。
時間がなければ、「最も重要な1教科」に絞って書かせる。
2年の夏前だと、全く書けないことに気付くはずだ。
これも、詳しくは合格者の実例を見てみないと分かりません。
期間をおくので、○月○日までに調べておきなさい。
いずれにせよ、入試の準備を上手く進めるためのコツは、次のことです。
1 成功した例を出来るだけ真似する。
2 そのうえで、学校の実態や個人の得意不得意に応じてアレンジする。