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学級づくりに生かす 友達の顔 (2)触ってみる

小学校1年生の酒井式描画指導法に関するサイトです。
友達の顔を書かせる指導についての実践です。「触ってみる」ことを中心にした実践です。
原実践:廣川徹先生
コンテンツ移行:門間政博

入学当初に描いた「先生の顔」では、子どもはほとんど先生の顔を見ずに画用紙に向かっていました。
描き始めると、全くと言っていいほど先生の顔を見ないのです。 酒井主宰は、次のように述べます。

二年生でも、上半身程度ならば、「見て描く」題材も可能な子もいるのである。
(『教育トークライン』東京教育技術研究所No、116  P49)

1年生では「見て描く」ことが無理とは言っていません。
しかし、この文章を読む限りでは、難しいことに違いはありません。
ですから、「よく見て描く」ことを指導するよりも、描く対象の友だちを触って、次のことをねらいとしました。

「感じて」描く

「感じる」とは、鼻がとがっている、とか、ほっぺたやくちびるが柔らかいなど、五感のうちの触感を使って認識することです。
そして、触って顔の感じをつかむのと同時に、友だちどうしのふれあいを持つことをねらいます。お互いに顔を触り合うふれあいです。

四月に行った「先生の顔」の実践でも、先生の顔を描くなかで、先生と子どもの距離を縮めるという効果は、
ただ顔を描くだけで生まれてくはこないように思えました。
顔を描く際に、先生のパフォーマンスに親近感を覚え、そして、顔を触ってふれあうことで、それをさらに深められると考えられます。
友だちを描く活動を通して同じような効果があることが期待できます。

そこで、描く予定の順番を次のようにして触りあわせました。

1.鼻
2.目
3.口
4.ほっぺ
5.あご
6.耳
7.髪の毛

子ども達は、最初ちょっと抵抗がありました。「本当に触ってもいいの?」と感じているようでした。
でも、鼻をお互いに触りながら、小鼻や凹凸を確認するうちに少しずつ慣れてきました。

指示 . 1

目を触るときは、優しくね。くちびるを優しくひっぱってごらん。ほっぺたの一番高いところはどこ?

子ども達は、かなり楽しんで触っていました。躊躇してた子も、最後は笑顔で髪を触ったり、あごのラインをなでていました。