漢字文化「色を表す漢字」
神谷実践の追試。なじみのある漢字に五行思想が使われていることが分かり、ナルホドとなります。(TOSS長野ML推薦) No.8257953 http://blog.goo.ne.jp/furushin70/e/653561c5fe3a57ead7073b9d063b7cd7
原実践:神谷祐子先生
追試実践:古川伸一先生
コンテンツ移行:門間政博

「色の漢字」/漢字文化の授業
対象:4年生以上
「色を表す漢字」を使って、自然観や五行思想なども取り入れながら知的に授業ができます。
一文字で色を表す漢字をできるだけたくさんノートに書きなさい。たとえば、白などです。
「白・黒・赤・青・黄・緑・紫・水・茶・金・銀・灰・橙・紅・藍・紺」
8個以上書けた人。黒板に書いてください。
これ以外にあと2個書けるという人。
※出なくなるまで繰り返す。
これらの漢字を分類します。もともと色を表す漢字と、物の色を指した漢字に分けることができます。もともと色を表す漢字に赤鉛筆で○をつけてごらんなさい。
もともと色を表す漢字・・・「白・黒・赤・青・黄・緑・紫・紅・紺」
物の色を指した漢字・・・「水・茶・金・銀・灰・橙・藍」
さらに、もともと色を表す漢字の中を、「糸」のつく漢字と、つかない漢字に分けることができます。分けてごらんなさい。
『緑・紫・紅・紺』/『白・黒・赤・青・黄』
「糸」のつく漢字は、漢字字典では「糸」の部に入っています。では、「黒」の部首は何ですか。
① 里
② 、、、、
③ それ以外
「黒」の部首は「黒」です。辞書で調べてごらんなさい。
では、「白」「赤」「青」「黄」の部首は何ですか。調べてごらんなさい。
漢字字典は、自然観をもとに編集されているので、色の基本となるこれらの漢字が独立した部首になっています。
漢字が生まれた中国では、「五行思想」といって、人間が自然界で生活していくための大切なことを表しました。色も基本となるこの五色が当てはめられています。
『白・黒・赤・青・黄』5色の中で、もともと日本にあった色はいくつあると思いますか。5個全部だと思う人。4個だと思う人。3個だと思う人。2個だと思う人。1個だという人。
書いた漢字の下に「い」をつけて読んでごらんなさい。
「黄」だけは、「黄い」とは言いませんね。これは、「黄」という色を表す言葉がもともと日本になかったかからです。
もともと日本にあった言葉「白・黒・赤・青」の中で、日本人がもっとも親しみを感じる色は何色だと思いますか。
「白」ですね。白は、「しろし」「著し」「よく目に著く色」というのが語源です。古典の文献に「しろたえ」など、「白」がよく出てきます。神社等の木の文化財にも白がよく使われていますね。
参考実践
神谷裕子氏の漢字文化の授業実践(教室ツーウェイ2005年10月号掲載)