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子どもの文で黒板がいっぱいになる要約指導の板書方法

教師もとっても簡単で、子ども達もやる気になる板書方法です。

よい板書とはどのような黒板なのでしょうか?

その日一日の授業の流れが分かるような黒板か?
 めあてとその日の課題が書かれた黒板でしょうか?
 たくさんの短冊やイラストが貼られた黒板でしょうか?

もちろん上記のような板書が必要な場面もあるかもしれません。
 ですが、上の黒板には大きなデメリットが存在します。

①教師の準備が大変
②子どもの考えを教師の都合で省略してしまう
③一部の子どもの考えがクローズアップされ、その他大勢の考えは分からない

そこでおすすめしたいのが、子どもの考えをすべて黒板に書くという方法です。

国語科では、要約文を検討するときなどで効果を発揮します。
 以下のような流れです。

発問 . 1

○段落を20文字以内に要約します。
 書けた人から持ってきなさい。

持ってきた子には黒板に意見を書くように指示します。
 このとき、黒板に点を打っておきます。
 黒板に書く子が、どこに書いていいのか見当をつけるためです。
 さらに、どの点からでも書いていいことにしておけば、前の人が書き終わるのを待つということもありません。
さらに、黒板に意見を書かせる利点は、書くのが遅いことの時間調整になります。
もっと言えば、書けない子は黒板を参考にしていいとアドバイスすることもできます。

そのようにして、黒板が子どもの意見でいっぱいになります。
 誰が書いたのか分かるように、必ず名前を入れるようにします。

ここで、子どもの意見をA・B・C・D等と分類していきます。
 分類する観点はいくつかありますが、説明文の要約文を検討するときは、次のようなカテゴリーで分類することができます。

・同じ段落を中心段落として要約文を作っている
・同じ文を中心文として要約を作っている
・同じキーワードが要約文の中に入っている

このように同じ仲間で分類させた後に、自分の立場を確定させます。
 A・・・○名  B・・・○名 というように
 この時、A・Bと二つに分かれるのが理想です。3種類以上になってしまうと話し合いに発展するためのハードルが高くなってしまいます。
 そこで、主要な2つの文に絞るために、明らかにおかしいというものから検討していき、最終的に残った2つの文で討論をしていきます。
【参考文献】
河田孝文学級通信「マキシマムザホルモン」「THE BLUE HEARTS」