日本の気候 雨温図の読み取り
小学校の子どもたちには読み取りが難しい雨温図。1枚のワークシートを使って覚えさせる。

5年社会の日本の気候の中で扱われる雨温図。折れ線グラフと棒グラフが混在していて、読み取りが難しい。そこで、1枚のワークシートを使って次のように授業した。

ABCDの枠には雨温図を貼り付ける。ただし、都市名は伏せておく。
Aには、北海道の気候を代表する都市の雨温図を貼る。例えば札幌。
Bには、日本海側の気候を代表する都市の雨温図を貼る。例えば、新潟。
Cには、太平洋側の気候を代表する都市の雨温図を貼る。例えば、東京。
Dには、南西諸島の気候を代表する都市の雨温図を貼る。例えば、沖縄。
中央高地の気候と瀬戸内海の気候は、扱わない。気温と降水量から都市を特定するのが小学生には難しいからである。どこの都市かが簡単に分かるようにすることがポイントである。
では、授業である。まず、ワークシートを配布する。
次に、瀬戸内海の気候を代表する都市の雨温図を扱う。(ワークシートには掲載していない)
例えば、松山市である。雨温図を示し、次のように授業する。
このグラフの題名は何ですか。
松山市の気候である。地図帳で場所を確認する。
次に、左の縦軸の数字を教師に続いて読ませる。「-20 -10 0 10 20 30度」
次に、右の縦軸の数字を教師に続いて読ませる。「0 100 200 300 ‥ミリ」
横軸の数字を教師に続いて読ませる。「1 2 3 4 ‥月}
ここまでで、グラフの基本的な部分を確認しておく。
続いて、問題を出していく。1問、問題を出し、1問答えを言うというようにして進める。
1 松山市で、一番気温が高い月は何月ですか。(8月)
2 松山市で、一番降水量が多い月は何月ですか。(6月)
*梅雨であることを解説する。
3 松山市の3月の気温はおよそ何度ですか。(10度)
*読み取りやすい月を尋ねる。
4 松山市の10月の降水量はおよそ何ミリですか。(100ミリ)
*読み取りやすい月を尋ねる。
1問、25点で採点させる。ほとんど100点のはずである。
松山市は、瀬戸内海の季候の区分に入り、1年を通して暖かく、雨が少ないことを解説しておき、ワークシートの地図上に「松山」と書き入れさせる。(愛媛県)
ここからワークシートに入る。
ワークシートのABCDの雨温図は、どの気候区分に入りますか。雨温図の下に「○○の気候」と書き込みなさい。
作業は、最初一人で行わせる。次に、近くの子と相談させる。テストではないので全員が正解すればよい。ちなみに中央高地の気候は、該当する都市がない。
沖縄、札幌は気温で見分けがつくはずである。新潟と東京は、冬の降水量に気づけばよい。