高学年女子の対応
高学年女子の対応は難しいとよく聞く。特に男性教師に多いようである。私自身が経験したことと、先輩教師から学んだことをもとに対応のポイントを示す。

高学年女子の対応が難しいということをよく耳にする。
特に男性教師に多い。
私自身が経験したことと、先輩教師から学んだことを3つのポイントで紹介する。
1 近すぎず遠すぎずの距離感を保つ
2 プライドを立てる
3 いけないことをしたときには叱る
それぞれ詳しく述べる。
1については、子どもによって好ましい距離感が違ってくる。べたべたするぐらいに教師の近寄ってくる子もいれば、逆に、自分からは全く教師に近寄ってこない子もいる。
それぞれにほどよい距離感がある。近寄ってくる子には、「もう近寄ってくるなよ」という突き放すぐらいでちょうどいい場合もある。(もちろん、近寄ってくるなと冗談を言えるぐらいの関係の中においての言葉である。)
近寄ってこない子には、その子と仲のいい子を通して話をふるなど、直接的でなく、間接的なほうが良好な関係を築ける場合がある。
どちらのタイプの子にせよ、「先生はあなたのことを大切に思っているのだよ」というメッセージは伝え続ける努力が必要である。
これがないと、「先生は私のことを全然構ってくれない」と思いこみ、先生への愛着が逆に出ることがある。とくに、歳が若く、年齢が近いとなおさら愛着が逆に出てしまう。教師というよりも、異性として意識するからである。
2については、特にボス(リーダー格)の女の子には気をつける必要がる。思春期はとくに、自分が周りの子にどう思われるかということに敏感である。ボスの子ほどプライドが高い傾向にあり、みんなの前で恥をかかされると恨まれれば、ずっとそっぽを向いてしまうことがある。
そういった子は味方であれば、これほど心強いものはないが、その逆になった場合は、かなりしんどくなる。もしも叱ることがあっても、みんなの前ではなく、こっそり呼んで叱るなど、プライドをつぶさない配慮が必要である。念のため加えるが、配慮であり遠慮ではない。
3については、女子だからといって遠慮してはいけない。遠慮した瞬間、足元を見られる。子どもはその辺りは非常にシビアだ。いけないことを叱ってくれるからこそ、「教師」なのである。そのラインはしっかりしておくことが大切だ。
「この人は大丈夫だ」と思われたら、後はアドバルーンをどんどんあげられてしまう危険性がある。
その子との信頼関係があれば、「○○さん、やめなさい。」など優しく言えばちゃんと聞く場合がほとんどだ。
楽しい授業を心がけ、ほどよい距離感を保ち、誰にでも公平に叱ることができる教師であれば、信頼関係は構築できる。