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殻なし卵で浸透圧の実験
高校生物、化学で学習する浸透圧を殻なし卵をつかって簡単に演示実験する。
殻なし卵のインパクトで、生徒の目が釘付けになること間違いなし。

殻なし卵の作り方
卵を酢につけておくだけ。
卵の殻に主成分は炭酸カルシウム(CaCO3)、酢は酢酸(CH3COOH)。
以下のような反応式で炭酸カルシウムは酢に溶ける。
CaCO3+ 2 CH3COOH → Ca(CH3COO)2 + CO2 + H2O
反応式で見る通り、二酸化炭素の泡が発生し、
この反応を妨げるので、時折、卵を取り出して水洗いするとよい。
1日もつけていれば、すべての殻は溶けてしまう。
溶けない場合は、もう一度酢を入れ替えるとよいでしょう。
説明 . 1
殻だけ溶かした卵です。卵膜という半透膜に覆われています。
発問 . 1
これを水に浸けると卵の質量はどう変化すると思いますか?
1 大きくなる
2 小さくなる
3 変わらない
ノートに1から3を選んで書きます。
書けた人は理由も書きます。
指示 . 1
1だと思う人、2?、3?
分布を確認する。
指示 . 2
理由が言える人?
※できれば、討論させる。
浸透圧の学習後であれば、水に浸けると卵内の液を薄めるために水が膜を通じて
入ってくるので、その分、質量が大きくなる。
実験後、生徒に説明させるとよい。
それを理解した後、「ナメクジに塩」を振ると逆の現象が起こり、
ナメクジの体膜が半透膜なので、塩を振ると塩を薄めようとして
ナメクジの水分が半透膜を通じて出てしまい、
ちっちゃくなってしまう話をするとよい。
殻なし卵に塩を振っても、水がどんどん出てきて
質量が小さくなるので、確認することができる。