平行移動の説明
平行移動は2次関数だけでなく、円や分数関数でも扱わなければならない。その際、生徒から「どうしてグラフがx軸方向に+2方向動いたのに、(x-2)2となるのか」という疑問がよく出てくる。数学Ⅰで習うところだが、忘れてしまうこともよくある。その疑問に対する返答の仕方の1つを紹介する。

1 授業のアウトライン
「2次関数」や「円」、「楕円」などの平行移動の説明のワンパーツとして入れる。(5分)
2 x軸方向の平行移動
「グラフを固定します」黒板にグラフをかく。
x軸を-2だけ平行移動します。f(x)は何になりますか。(f(x-2)です)
頂点のx座標は何ですか。(+2です)
「グラフが移動したのではなく、軸が移動しています」
そのとき、f(x-2)の-2と頂点のx座標+2の符号の関係は何ですか。(逆です)
「グラフを固定します」黒板にグラフをかく。
x軸を+2だけ平行移動します。f(x)は何になりますか。(f(x+2)です)
頂点のx座標は何ですか。(-2です)
「グラフが移動したのではなく、軸が移動しています」
そのとき、f(x+2)の+2と頂点のx座標-2の符号の関係は何ですか?(逆です)
パソコンでコンテンツを作ったこともあるが、お手製の道具のほうが生徒の印象に残りやすい。
3 y軸方向の平行移動
「グラフを固定します」黒板にグラフをかく。
y軸を-2だけ平行移動します。f(x)は何になりますか。(f(x)-2です)
頂点のy座標は何ですか。(+2です)
「グラフが移動したのではなく、軸が移動しています」
そのとき、f(x)-2の-2と頂点のy座標+2の符号の関係は何ですか?(逆です)
その後、-2が移項して+2になることを伝える。
「グラフを固定します」黒板にグラフをかく。
y軸を+2だけ平行移動します。f(x)は何になりますか。(f(x)+2です)
頂点のy座標は何ですか。(-2です)
「グラフが移動したのではなく、軸が移動しています」
そのとき、f(x)+2の+2と頂点のy座標-2の符号の関係は何ですか?(逆です)
その後、+2が移項して-2になることを伝える。