「三角関数の合成」の解説
三角関数の合成は生徒が苦手とする分野である。3つのハードル①加法定理を覚えているか、②加法定理の右辺と左辺を逆にしたものが言えるか、③sinとcosが交互に並んでいることを見抜けるか。Sin30°などの値は暗記している状態が望ましいが、難しいそうなら表を見させるなどの支援をする。

授業の冒頭に、加法定理を唱和させる。
その後に、覚えているかを確認する。
(左辺)をかいた後で、(右辺)をかかせて答えさせる。暗記プリントなどを見てもよい。
① \sin(α+β)=
② \sinα\cosβ+\cosα\sinβ=
三角関数の合成のために、以下のことも口頭で確認する。
③ \sinαにかけられているものは何ですか。(\cosβです)
④ \cosαにかけられているものは何ですか。(\sinβです)
導入部分は以下のコンテンツと同じ。
<解き方の手順>
①分母の確定(計算でも求められるようにする)
②\sin, \cosの確認
③角度の決定
以下、問題の解説。
教科書103ページ。例3を読みます。
\sqrt{3}\sinθ+\cosθをr\sin(θ+α)の形に変形してみよう。
rという新しい記号が出てきました。何を表していますか。(r=\sqrt{a^2+b^2}です)
「同じようにかきなさい」
\cosθの前に何が省略されていますか。(1です)
「同じようにかきます」
□には何が入りますか。(2です)
※苦手なクラスであれば、三角比の表を見させてもよい。
2を計算で求めます。どのような式で求めますか。\left(\sqrt{(\sqrt{3})^2+1^2}です\right)
確認です。\frac{\sqrt{3}}{2}は\sinですか、\cosですか。(\cosです)
\frac{1}{2}は\sinですか、\cosですか。(\sinです)
\cosが\frac{\sqrt{3}}{2}、\sinが\frac{1}{2}は何度のときですか。(30°です)
r\sin(θ+α)になるように変形しなさい。(2\sin(θ+30°)です)