中学2年電流とその利用 3章 電流と磁界
中学2年電流とその利用3章電流と磁界の単元計画と評価計画です.

1 磁界
学習内容
磁石や電磁石について,小学校のときにも学習している.発問を通して,生徒のレディネスを確認しながら導入したのち,教科書の内容にはいり,磁界や磁力,磁力線,磁界の向きについて学習する.
指導上の留意点
磁力線は,途切れなく,一本の線で書くように指導する.磁界の強い場所は,磁力線が密になるように正確に書かせる.
準備
方位磁針,棒磁石,プラスチック板,木の棒,鉄粉ふりかけ,U字型磁石,フェライト磁石(丸形),フェライト磁石(丸形,穴あり),磁気カード,ビニタイ
評価
<知識・技能>※ノートの磁力線の作図,テストの出題.
磁石のまわりには磁界ができ,磁界のようすは磁力線で表すことができることを理解している。
A:磁界の強さや磁界の向きが変わるとどうなるかなども説明している。
C:磁界の様子を磁力線で表すことができない.
2 電流がつくる磁界
学習内容
電流を流した導線の周りにできる磁界の様子を調べる授業.
指導上の留意点
自分たちで実験が進められない場合は,教師が指示しながら実験を進めていく.
準備
鉄粉,方位磁針,電源装置,電流計,抵抗器.スイッチ,スタンド,エナメル線,発泡ポリスチレンの板,白紙,セロハンテープ,導線,棒磁石,紙やすり,木の棒,鉄粉回収用の袋.保護眼鏡
評価
<知識・技能>※レポートの記録
導線などを使って,電流がつくる磁界を調べている。
A:電流の大きさや向きが変わるとどうなるかなどを考えながら調べている.
C:何を調べているのかわからない.
3 電流がつくる磁界 まとめ
学習内容
一本の導線のまわりにできる磁界から,一巻きコイルの場合を考え,それをつないでコイルの周りの磁界を考える授業.
指導上の留意点
一本の導線,一巻きコイル,コイルの周りにできる磁界を関連付けてとらえることができるようにする.
評価
<思考・判断・表現>※レポートの考察
実験6の結果から,まっすぐな導線を流れる電流のまわりには同心円状の磁界ができ,磁界の向きは電流の向きで決まり,磁界の強さは電流が大きいほど,導線に近いほど強くなることを見いだしている。
A:電流や磁界を変えるとどうなるか推測している。
C:条件が変化したときの,電流がつくる磁界の変化の規則性に気が付かない.
<主体的に学習に取り組む態度>※レポートの考察または説明する活動の記録
探究の過程をふり返り,まっすぐな導線やコイルを流れる電流がつくる磁界の向きや大きさについて,観察結果と関連づけながら,論理的に矛盾のない説明をしようとしている。
A:電流を変えると磁界がどうなるかなど,考えを拡張したり,ほかの例に適用したりしようとしている。
C:規則性を説明できない.
4 モーターのしくみ
学習内容
電流が磁界から受ける力について調べる実験をする授業.実験装置は電気ブランコを使う.
指導上の留意点
電気ブランコがスムーズに動くように,装置を組み立てさせる.
準備
分解してよいモーター,U字型磁石,コイル,電源装置,電流計,抵抗器,スイッチ,スタンド,金具をつけた木の棒,導線
評価
<知識・技能>※実験レポートの結果の記述
磁石とコイルなどを使って,電流が磁界から受ける力を調べている。
A:電流や磁界が変わるとどうなるかなどを考えながら調べている。
C:何を調べているのか把握できていない.
5 モーターが回転するしくみ
学習内容
前回の,電流が磁界から受ける力の実験のまとめから,モーターが回転するしくみについて学習する授業.
指導上の留意点
深入りすると,混乱する生徒がでてくるため,できるだけシンプルにする.
準備
モーターづくりをする場合は,単三型乾電池,エナメル線,紙やすり,クリップ,セロハンテープ,磁石
評価
<知識・技能>※図63への書き込みや説明する活動の記録
電流が磁界から受ける力の規則性や,モーターが回転するしくみを理解している。
A:電流などを変えるとどうなるか説明している。
C:電流が磁界から受ける力から,モーターが回転する仕組を考えることができない.
6 発電機のしくみ
学習内容
コイルと磁石を使って電流を発生させる実験を行う.
指導上の留意点
実験のねらいどおりに調べたり考察したりするのが難しい場合は,小森栄治氏の科学ノートの結果や考察の欄を使う.
準備
コイル,棒磁石,検流計,導線
評価
<思考・判断・表現>※実験レポートの考察
実験8の結果から,コイルの中の磁界を変化させると誘導電流が発生し,強い磁石を使ったりコイルの巻数を多くしたりすると,発生する誘導電流が大きくなることを見いだしている。
A:磁石などを変えるとどうなるかを推測している。
C:条件を変化させたときに発生する誘導電流の規則性に気が付かない.
7 直流と交流
学習内容
直流と交流の電気の違いを,2つのダイオードを使って調べる授業.
指導上の留意点
学習の初めに行ったアンケートから,家庭のコンセントが交流であることを知っている生徒は意外に少ないことがわかる.知らないことを前提に,丁寧に授業をしたい.
準備
2つの発光ダイオードを使った直流と交流を確かめる実験装置
評価
<知識・技能>※ノートの記述,テストでの出題
電流が一方にしか流れない直流と,向きと大きさが周期的に変わる交流について理解している。
A:,直流や交流によって見られる現象の違いなどを説明している。
C:直流と交流の違いを見いだせない.