「指数の拡張(導入)」の基礎・基本
「指数が正の数の場合」は数学Ⅰの範囲とほぼ同じである。しかし、忘れている生徒がいるかもしれない。その際は、具体的な式を唱和させ、早い段階で習得をさせる。「指数が0や負の数の場合」は、この段階で全員途中式をかかせることで、全員の定着を目指す。

1 授業のアウトライン
① 教科書の例示問題1・練習問題2(20分)
② 教科書傍用問題集(5分)
③ 例示問題2・練習問題2(20分)
④ 教科書傍用問題集(5分)
2 教科書の例示問題1・練習問題1はこう授業する
『指数が整数の場合』は、数学Ⅰの復習になる。しかし、忘れている生徒がいるので補充問題を解かせる。
指数法則は1と2が混同している場合がある。その場合は、具体的の式の唱和で覚えさせると定着しやすい。
※3は覚えやすいので、唱和はしない。
(1の唱和の仕方) a^3×a^4は(a^3×a^4は)、 3+4 で、a^7(3+4 で、a^7)
(2の唱和の仕方)(a^3)^4は((a^3)^4は)、 3×4 で、a^{12} (3×4 で、a^{12} )
教科書の指数法則は1~3しかないが、後の展開のために「4. a^m÷a^x=a^{m-n}」を確認するとよい。
(4の唱和の仕方)a^7÷a^2は(a^7÷a^2は)、 7-2で、a^5(7-2で、a^5)
3 例示問題2・練習問題2はこう授業する
ここからは、高校の範囲である。未習事項なので、教科書を開かせて指数が0や負の整数の場合を確認する。
2の0乗はいくつですか。(1です)
2の-1乗はいくつですか。\left(\frac{1}{2}です\right)
2の-2乗はいくつですか。\left(\frac{1}{4}です\right)
指数が負の整数になると、どんなことが起こりましたか。(分数になりました)
※実際は指数が負の数になっても、必ずしも分数にはならない。
しかし、この段階ではそこまで扱わない。
その後、教科書の例示問題、練習問題を扱う。
習得率を上げるには、初めの段階で途中式をすべてかかせる。