高校倫理︰トマス=アクィナスのスコラ哲学②「神学的徳」
スコラ哲学者トマス=アクィナスの思想授業の続きである。

神学的徳(神から恩寵として授けられる徳)
説明 . 1
このように「信仰」つまり、キリスト教が優位と主張されました。
発問 . 1
このように主張したのは誰でしたか?
(トマス=アクィナス)
指示 . 1
トマス=アクィナスの主張する「徳」についても見ます。
説明 . 2
彼によれば、人間が真の幸福の状態、至福の状態に向かうためには、倫理的徳だけでは十分ではないとあります。
発問 . 2
彼は、どんな徳が必要だと述べていますか?
(神学的徳)
発問 . 3
神学的徳とは何ですか?
(神から恩寵として授けられる徳)
発問 . 4
この記述から、トマス=アクィナスは「理性」と「信仰」のどちらが優位だと述べているでしょうか?
(信仰)
説明 . 3
このように、トマス=アクィナスはキリスト教が優位という立場をとることで、中世ヨーロッパにおける論争に決着をつけたのです。
発問 . 5
これを「○○と○○の調和」と言います。何でしたか?
(信仰と理性の調和)
説明 . 4
そのため、このような状態は「哲学は神学の侍女」と言われました。哲学はキリスト教神学に仕える者という例えです。
発問 . 6
「哲学」は「神学」より上の立場ですか?下の立場?
(下の立場)
説明 . 5
このような思想によって、トマス=アクィナスはスコラ哲学の完成者と呼ばれるようになりました。
指示 . 2
このあと、スコラ哲学の展開についても見ていきましょう。