音は振動で伝わる!(小森栄治氏 修正追試)
音は振動で伝わることを子供達に教える授業です。
理科の授業の隙間時間や、実験観察クラブでの活動、物理の授業の導入として楽しく取り組むことができます。
この指導案では、子供の実態や状況に合わせ、導入の振動が音になる部分、子供達に実際に作らせる作業も含め、指示を加えたものです。
音は振動で伝わる!(小森栄治氏 修正追試)
準備物
・紙コップ 2個
・画鋲
・紐(タコ糸)
・ウェットティッシュ
・モール 2個
・カッター
唇に、指を二本つけなさい。
指と指の間に、息をふきます。
すると、(やってみせる)
音が出ます。
やってごらんなさい。
子供達ができている様子を確認する。
指が震えた人?(挙手で確認)
震えることを、振動と言います。
言ってごらん。「振動」。
これは、空気が送られることで、指と指が振動します。
その振動が、音に変わっているんです。
のどに手を当てて。
「あー」と、声を出します。
のど、ふるえた人?
ふるえることを、なんというんですか?(振動)
実は、みんなののどには、膜があります。
息を吸う時、膜は、開く。声を出す時、膜は閉じる。膜が閉じると、振動する。振動すると、音が出る。
これが声の正体です。
もう一度のどに手を当てて。
高い音や低い音、大きい音や小さい音を出してごらんなさい。
のどの震え方が変わった人?(挙手)
どんな風に変わりましたか?(指名)
振動の仕方で、音も変わるのですね。
振動は、音になる。
これをもう少し実験してみましょう。
紙コップ。画鋲で穴を開けます。
穴に、紐を通して。コップの中にこぶが来るように、結びましょう。
ウェットティッシュで、ひもをひっぱってごらんなさい。
コップから、カラスのような音が出る。
ひもと、ウエットティッシュがこすれあって、振動します。
その振動が、音になるのですね。
このように、振動を音に変えて、みんなの周りで役立っているもの、何がありますか?
近くの人と相談してごらん。(相談後、指名)
例えば、バイオリン。
弦と弓。こすれあって、振動します。
その振動が、音になるのですね。どの楽器も、振動が音になっているのです。
次の実験にいきます。
今度は、逆。
音を出して、振動にする実験です。
紙コップ。カッターで、十字に切ります。
*子供の実態に合わせて、危険な場合は事前に開けておくとよい。
その窓(十字を開いたもの)を、内側に折って、窓を作ります。
つぎに、モールでヘビを作ります。
指に巻くと作りやすいですよ。
紙コップの上に、へびを乗せて。
窓に向かって声を出すと、(やってみせる)へびが動きます。
やってごらんなさい。
中には、声の大きさや声の高さを変えてみている子達もいるだろう。
注目させ、みんなにもやらせてみるといい。
見つけた子はヒーローになれる。
また、窓に向かって紙などで筒を作ると、声が伝わりやすく、へびの動きがよく見える。
2010年の小森先生の授業の際に、向山洋一先生が「俺ならこうするよ」とおっしゃっていた方法だ。
音が、振動になったのですね。
このように、振動を音に変えて、みんなの周りで役立っているもの、何がありますか?
近くの人と相談してごらん。(相談後、指名)
例えば、防音室。
防音室は、とても静かです。
これは、壁と壁の間に、振動を吸収するクッションが入っています。
このクッションが、音を振動に変えて、吸収するのです。
余力があれば、関連する面白い実験がある。
金属製のボウルに黒いゴミ袋をピンと張り、ガムテープで固定する。
新聞紙の上で、この上に塩をふりかけ、声を出す。
声紋を視覚的に確認することができ、非常に面白い。