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【学校づくりの黄金の3日間】

学校づくりの3日間で校長がなにをするかをまとめたものである。

学校づくりの黄金の3日間

始業式の運営・取り組み

始業式は学校のスタートになる大事な行事である。この時にこそ校長の経営方針を子どもにも伝えることが重要である。始業式を1年のスタートとして充実させるために必要な視点を示す。

①児童数・学級数の確認をする。

児童数と学級数は頭に入れておかなければならない。
 「全校○名 全●学級 全男子○名 全女子●名」は基本としておさえておく。転入児童の数についても同様である。
 始業式の挨拶でこの数字をとりあげることもある。転入生の保護者も立ち会っている場合があるので、数字を知っているか、いないかはポイントとなる。

②始業式の式次第を確認する。

式次第は学校によって多少違ってくる。
校長がやるべきことは「校長の話」と「担任発表」である。多くの学校は校長が担任発表をするが、若干数の学校では担任発表を始業式の前にしている。

③担任及び職員の確認・発表をする。

担任の名前は黄金の3日間で覚え、鏡の前で実際に読み上げて練習をしておく。
始業式の時には職員全員を児童に紹介する。特に担任外の専科や事務職員等の氏名は忘れることがないようにする。ポイントは次である。
 1、声を張る
 2、満面の笑顔
「これから担任の先生と担任以外の先生方を発表します。(全体的にざわざわしていることが多い)静かにしている、姿勢のいいクラスから発表します。(静かになることが多い)学年クラスを言いますので、返事をして立ちます。まずは○○学級(特別支援学級)。担任の先生は(間をあける)○○先生です。次は〇年〇組」
*特別支援学級の児童は待つことが苦手であるので、最初に発表する。返事がなければやり直しをさせる。指導したことをきちんとやらせることが統率につながる。この姿勢を担任にも伝えるチャンスである。どこのクラスから発表するかは大事な視点である。学年の様子や担任の配置状況により発表の順番を決めておく。学年順にするよりも児童の集中度は違ってくる。
*担任も元気よくあいさつするように伝えておくことが大切である。
「(全担任発表の後)次に担任以外の先生方を発表します。音楽専科の○○先生…事務室で学校のために働いている○○さんです。」
*副校長・教頭・教務及び担任外の先生方は前方に立ってもらう。

④教師・児童の動線をイメージする。

式が行われる現場でしっかりイメージ化することが必要である。
主に体育館で行うが、教師がどこに立ち、児童とどのように対面するのかをシュミレーションする。
校長はどこで話すのか、最初と最後の立ち位置はどこになるのかを副校長・教務と実際に現場で確かめておく。

⑤校長の経営方針を児童に語る

校長は学校の経営方針を児童にも語ることが必要である。「学校は何をするところか」という趣意説明である。以下のように話した。

「みなさん進級おめでとう。新しい学年を迎えました。今年も1年間○○っ子になるように(学校にあるスローガンのような言葉)がんばりましょう。
 2つお話をします。1つは学校は何をする所かということです。
1つはお勉強するところです。毎日学校に来てお勉強する。楽しい時もありますが、いやだなあ、めんどくさいなあと思うことがあるかもしれませんが、それもお勉強です。そういう時に負けずにチャレンジすると脳がとても成長します。先生方もみんなを賢くするためにがんばります。でも先生だけがんばってもだめなのです。
2つ目はなかよくする所です。学校にはたくさんのお友達がいます。友達と仲良くすることはとても大切なことです。時々けんかをしてしまうこともあるかもしれません。でもその時は仲直りすればいいのです。「ごめんね」と言えばいいのです。ごめんねと言われたら「いいよ」と言います。
仲良くする力は大人になっても必要な力です。
 2つめのお話です。
 校長先生はいつもにこにこしていたいと思っています。でも叱ることもあるかもしれません。どういうときに叱るか教えます。
1つは命にかかわる危ないことをした時です。
2つ目は人として許せないことをした時です。特にいじめ、仲間外れは許しません。ここにる先生方も絶対に許しません。お家の人だって同じです。みなさんも許さないでしょう。許さないと言う人は手を挙げます。いじめや仲間外れをすると全員を敵に回します。いじめをした人を見かけたら「やめろ」と言うか先生にすぐに相談してください。
3つ目は何度注意しても態度を変えない時です。
 この3つの時に強く叱りますが、それ以外はいつもにこにこしています。みんなの名前も早く覚えたいので、会った時に名前を言いながらハイタッチをしてください。こんなふうにです。「○○(校長の名前)です。」
ではその場でやってみましょう。よくできました。
これから1年間一緒にがんばっていきましょう。

*朝児童を迎える時は「ハイタッチ」をしている。目を合わせて挨拶をすることが多くなる。