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1年生でも簡単!落款づくり

授業で作った絵や書写の作品に落款が押せたら、もっとかっこよくなりますね。 低学年でも簡単に落款が作れる授業です。

 落款とは落成款識(らくせいかんし)の略語で、書画を作成した際に製作時や記名を書き付けたもの、またその行為をさす。慣習上、署名として押捺された印影、または署名に代えて押捺した印影をさすことも多い。署名用の印そのものを落款ということもある。東洋美術において、落款は画面で感じの弱いところに署して全面を引き締める上で欠かせないものである。
 低学年においても、絵手紙等を扱った際に、落款が入ることでよりよい作品にすることができる。そこで、低学年でも作れる簡単な落款があれば、作品作りに有効であると考えた。

2時間計画
第1時(本時)落款を作る。
第2時    応用していろいろな落款(またはスタンプ)を作り、押して楽しむ。

ねらい:落款を作り作品に押して楽しむ。

《用意するもの》
トレーを形に切ったもの、半紙など薄い紙、とがらせたBや2Bの鉛筆、セロハンテープ、スタンプ台
※この他授業では、落款を押すための作品、試し押し用の紙、下敷き用の新聞紙、雑巾なども

指示 . 1

「落款をつくろう」  作品例を次々見せる。
落款といいます。みんなで言いましょう。はい。
「らっかん」
みんなの作った絵や習字に押して、かっこよく見せてくれるハンコです。これを作ります。

用意する物は、トレーを形に切ったもの、半紙、とがらせたBや2Bの鉛筆、セロハンテープ、スタンプ台です。

指示 . 2

鉛筆を出しましょう。

(作り方1)まず、トレーと半紙と鉛筆を使います。
      トレーの大きさは、図工や習字に使う場合は2~3㎝四方ぐらいがいいでし
      ょう。
      今日は、2.5㎝程度の大きさです。あまり大きすぎると、押したときにムラに
      なってしまいます。

指示 . 3

(作り方2)半紙にトレーを置いて、鉛筆で形を簡単に写しましょう。
      できたら、「できました。」といいましょう。

指示 . 4

作り方3)写した形の中に、落款にしたい文字を書きましょう。
      今日は、平仮名か片仮名一文字にします。先生は名前の字をとって、
      「り」と書きました。濃く書きます。できたら「できました。」

指示 . 5

(作り方4)トレーの平らな方を字に向けて四角に合わせて、セロハンテープで軽く止
      めます。

発問 . 1

(作り方5)ひっくり返すと字が裏になっています。裏向けた文字をトレーがへこむくら
      いに鉛筆でなぞります。破けてしまっても大丈夫。どんどんなぞりましょう。

指示 . 6

(作り方6)なぞれたら、半紙をとって、鉛筆で彫って仕上げます。
      できたら「できました。」

指示 . 7

(作り方7)持ち手を作ります。上が分かるように、裏に鉛筆で印をつけます。
      セロハンテープの両はしをトレーにつけて、まん中をつまんで合わせれ
      ば・・・はい!落款の完成です。

指示 . 8

(作り方8)インクをつけて半紙に押してみましょう。
      インクをよくつけます。押すときは、ずれないようにしながら、四つの角まで
      しっかり指で押します。

説明 . 1

作り方9)カッコイイ落款ができましたね。
      これがあれば、絵手紙などの作品がより本格的になります。

〈落款、スタンプのつまみの応用編〉
《用意するもの》ペットボトルのふた2個、ビニールテープ、両面テープ
セロハンテープのつまみは、筆箱などに入れておけるという利点があるのですが、
少し本格的なスタンプにしたいときは、ペットボトルのふたを合わせてビニール
テープでまいた物に両面テープでトレーをつける方法もあります。
さらに押しやすくなります。

これを応用すると好きな形の落款やスタンプが作れます。
例えば、水滴のような形を作れば花が描け、ただの円もかわいい水玉模様になります。
いろいろな形を組み合わせることで、いろいろな絵も描けます。

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