「こんなもの、見つけたよ」 指導計画
光村図書2年の書くこと教材の指導計画です。メモから作文に起こす共通体験の時間を、単元計画の中に入れました。
「書くこと」に関する単元。学習指導要領から、低学年の指導事項を確認する。
ア 経験したことや想像したことなどから書くことを見付け,必要な事柄を集めたり確かめたりして,伝えたいことを明確にすること。
イ 自分の思いや考えが明確になるように,事柄の順序に沿って簡単な構成を考えること。
ウ 語と語や文と文との続き方に注意しながら,内容のまとまりが分かるように書き表し方を工夫すること。
エ 文章を読み返す習慣を付けるとともに,間違いを正したり,語と語や文と文との続き方を確かめたりすること。
オ 文章に対する感想を伝え合い,自分の文章の内容や表現のよいところを見付けること。
ポイントを列挙する。
・経験したことから必要な事柄を集める。
・伝えたいことを明確にする。
・簡単な構成を考える。
・内容のまとまりが分かるようにする。
・推敲をする。
・感想を伝え合う。
教科書は、上記のことが指導できる構成になっているが、柱となるのは、「はじめ」「中」「おわり」の組み立てを考えて、文章を書くことである。
■1時間目 ・・・ 学習課題とゴールの設定
生活科の学習や行事等から、「見つけたことを書いて知らせよう」という学習課題を設定する。
最初の時間は、単元のゴールのイメージをもたせる。
教科書の例文を使って指導するが、扱う題材が異なる場合、教師が手本となる文を用意するとよい。
(構成は、教科書に準ずる。)
モデル作文を音読する。
音読をした後、以下の発問をして、どんな事柄が書かれているか確認する。
何を見付けましたか。
どこで見付けましたか。
どんな様子でしたか。
作文で詳しく伝えるイメージをもたせる。
最後に、鉛筆モード(薄い印刷)で拡大印刷したプリントをなぞらせる。(直写)
■2時間目 ・・・ 作文の組み立て
教科書では、「見つけたものをかきとめる」ことが先だが、作文の組み立てを先に教えてしまった方が、ゴールのイメージをもちやすい。
まず、手本となる例文を読み、段落番号を付ける。
(段落は3年生での指導事項だが、教えてしまった方がよい。)
教科書にあるように、今回の作文は、「はじめ」「中」「おわり」の組み立てで書きます。
「はじめ」が書かれているのは、何段落ですか。
「中」が書かれているのは、何段落ですか。
「おわり」が書かれているのは、何段落ですか。
組み立てを確認し、例文の視写をする。
■3時間目 ・・・ 取材
教科書を参考にして、取材の仕方を指導する。見つけたものをメモする。
■4時間目 ・・・ 組み立てメモ
教科書と同じタイプのワークシートを用意し、組み立てメモをつくる。
教師も身近な題材で作った組み立てメモを作り、拡大して掲示しておく。
■5時間目 ・・・ メモから作文に起こす作業の体験
教師が作成した組み立てメモから、作文に起こす作業を子どもと一緒にする。
「はじめ」は、どのように書いたらいいですか。
「中」には、何を最初に書いたらいいですか。
2番目に何を書きたいですか。
子どもたちと問答しながら、模造紙等に書いていく。
以下、作文の例である。
ぼくは、わんぱくこうえんのいけで、かめを見つけました。
大きな石のうえで、ひなたぼっこをしていました。
こうらにはもようがあって、かたそうでした。
かおには、赤いしるしがありました。
目はすこしふくらんでいて、なんだかおこっているように見えました。
かめの名前は、「アカミミガメ」といって、もともとはアメリカにいたかめなのだそうです。
みなさんも、ぜひ、ひなたぼっこをしているかめを見に行ってください。ときどき、おんぶをしているかめをみることもできますよ。
最後に、教科書85ページで「丸、点、かぎ」の指導をする。