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「大」に「てん(`)」をつけると? 『サラダでげんき』新出漢字「大」と「犬」

新出漢字「大」と「犬」を変化のある繰り返しで教えました。向山先生の「たおるをいれた」の構想追試です。

向山洋一氏の「変化のある繰り返し」の追試である。

『あかねこ漢字スキル』で、「大」という漢字を扱った。そのとき、ある子が叫んだ。

「大」に点がついたら「犬」!

ちょうど、「大」の次に習う新出漢字が「犬」になっている。
「よく知っているねえ。天才だねえ。」と大げさにほめる。

すかさず「じゃあ書くよ」と、「大」の右下に点をつけて板書する。

発問 . 1

こうだよね。いぬ!

子どもたちは、「違うよ!」と大騒ぎになる。

発問 . 2

えっ?! 違うの??

と、すっとぼける。

「もっと上!!」と、子どもたちみんなで訴える。

発問 . 3

上ね。

と答え、「大」の上に点を書こうと黒板に向き直った。
すると、子どもたちの反応がおもしろかった。

あはは、またぁ!! (「いつものアレね」といわんばかり)

ボケることを見抜かれている。
それでも懲りずに、「大」の真上に点を書く。

「違う!! もっと右!!」 ますますがんばって、訴える。

そこで、わざと「大」の左上に点を書く。
 「そっちは左! 右は反対!!」

発問 . 4

あっそうか、右はこっちね。

ようやく正しい「犬」を書き、子どもたちも安心する。

以前、向山洋一氏の『くっつきの「を」・「は」』の授業の追試から「変化のある繰り返し」を行っていたので、今回のような反応が得られたと思う。
「教師がわざと間違える」ということをしつこく繰り返したため、子どもたちは「犬」という漢字を正しく覚えることができた。

この後、松藤司氏の漢字文化の授業、『`のつく漢字の授業 その1』(『教育トークライン』2001年5月号)ができたら、言うことなしであった。行事等の関係で今回はできなかったので、いずれ追試したいと思っている。