VIEW: 22823
3

この地球のどこかで(三浦恵子作詞・若松歓作曲)の指導法

合唱曲「この地球のどこかで」( 三浦恵子作詞 若松歓作曲 ) を指導するときのポイントを、音楽の授業はもちろん、合唱コンクールなどの行事の時、担任の先生や生徒さんにもわかりやすくまとめました。

1. 1拍前か、2拍前から、みんないっしょに息を吸う。

吸う音が聞こえるくらい、たっぷりと。

2. 「オラ!」ケンカを売っているのではありません。

「ほらー」HOの子音を長めに、ていねいに言うこと。手のひらの上に「ほらー」をのせる感じで。

3.「きのうまーでの」

と、普通に歌うと 「まー」だけが大きくなる。意識して「ま」を小さめに歌う。

4.「ほほによあけのかぜを」

「ほほ」「よあけの」「かぜ」16分音符の言葉が早口にならないように、ゆっくりめに、はっきりしゃべるように歌う。

5. 「うけているー」

四拍、全員が意識して伸ばす。伸ばすところも音楽。

6. U- 口をタコのように「う」と前につきだして、細く勢いよく、放物線を描くように歌う。

7. 「あの日語った夢は」

男声がソプラノにつられられやすので、音をしっかり覚えよう。ここからが、歌詞で3分に分かれるところ。曲のヤマに向かう前の、伏線となる大切な部分。エネルギーを蓄える。

8. 「歩いて行く道は」

「はーー」とアルトが動くところが美しい。ソプラノ、男声も、アルトが伸ばすところまで四拍しっかり伸ばす。伸ばすところも音楽。

9. 「どこかでー」

「でー」も四拍みんなで意識して伸ばす。

10.「まだ 耳の奥に あの日の歌響いてる 共に流した涙」

男声、心を込めて歌ってほしい。「だー」「にー」「るー」の語尾をきちんと伸ばすこと。意識しないと「まだっ ・・おくにっ・・ひびいてるっ ・・なみだっ」となってしまう。

11.coda 「みちは」「ちがうけれど」

繰り返して強調されている。2回目を強く歌う。ソプラノはその部分を意識して伸ばす。

12. 最後の「このちきゅうのどこかでー」

この曲のタイトルでもあるこの歌詞を、一人一人が心を込めて訴えよう。「でー」に気持ちを込めて4拍伸ばそう。

13. 私の個人的見解です。

2番で繰り返してきたときのみ、「歩いて行く道は」の次の「きっと違うけれど」を楽譜には書いていないけれど、キュッと小さく歌うことで緊張感が生まれ、1番やcodaの部分との対比にもなり、非常に効果的だと思います。

歌詞を見る限り、卒業を控えた3年生の心境を歌ったものと思われます。たくさんの思い出を思い出しながら、あたらしいスタートに胸を膨らませて歌ってほしい曲です。  
もっと広い視野で考えるなら、この地球上にたくさんの人々が生きている、生き方も考えも宗教も違うけれど、願っていることは同じ・・・とも考えられます。  
「同じ空見上げているから、○○○○」  見上げているから、何なの?ということを考えてみてはいかがでしょうか。

3