旅立ちの日に(小嶋登作詞 坂本浩美作曲 松井孝夫編曲)の指導法
合唱曲「旅立ちの日に」( 小嶋登 作詞 坂本浩美 作曲 松井孝夫 編曲) を指導するときのポイントを、音楽の授業はもちろん、合唱コンクールなどの行事の時、担任の先生や生徒さんにもわかりやすくまとめました。

私個人的にはゆっくりめのほうが好きですが、中学生のセンスだと、ちょっとはやめの方が歌いやすいのかも。後半のpiu mosso からは、テンポアップしましょうね。
1. 初めの8分休符で、みんないっしょに息を吸う。
吸う音が聞こえるくらい、たっぷりと。
2. しろい<ひかりの<な~かに (書いてないけど)3段階に強くするつもりで歌う。
3. 「な~かに」の「な」 口の中をあけて、勢いよく深い声を出す。
「中」に何かがあるような声。ぺったんこの声だと、中に何もないでしょう。???わかるかな。ここで、広がりのある歌い方が全員でできるようになることが、最初の課題。
4. はるかな<そらの<はてまでも 3段階に空に向かって強くしていく。
しかも、HA SO HA ・・・ 子音をはっきりと。
5. かぎりなく/あおい 言葉を歌う。
イメージは空の広がり。
6. 「こころ」 KO ではなく KHO の感じ。
ちょっと息を混ぜて、子音を長く。
7. 「とーりよっ」にならないように、息継ぎを素早くする。
8. 「こーめて」 上記6.に同じ。
KHOーmete と歌うと、不思議と込めてる感じがするのだ。
9. この<ひろい<おおぞらに
3段階に空に向かって強くしていく
10.「たくしてー」 声を点で集めて、エネルギーが拡散しないように。
11.「なつかしい」 感想の間に、唾を飲み込んで、のどを潤しておく。
2番は、もっとなつかしく温かい気持ちで歌うんだと、心で思う。
12.「ふと」 FU あるいは HU の子音を長めにいう。
「うと」に聞こえないように。
13. 「いみもない いさかいに」 この部分をはっきり強く歌う。
ちなみに、「いさかい・・・諍い」って何?
案外生徒は知らない。確認しよう。
14.「こころ」は上記 6.に同じ。
「だきあったひ」DAよりもDHA HI もあわせて、子音を長めに歌う。
15. おもいで<つよく<だいて
3段階にエネルギーを強くしていく
16. piu mosso 「これまでより 速く」の意味男女のずれる部分と、揃う部分の対比を意識して歌う。
17. この<ひろい 2つに分けて言葉を歌う。
このひろい<このひろい 繰り返すごとに、大空に向かっていくエネルギーが強くなる感じ
「大空に」 限りない大空の広がりをイメージして、のびのびと歌う。
18.2回目の最後は 「おおーーーーーー V ぞらに」 と息を吸ってよい。
全員でたっぷりすったあと、ゆっくり余裕を持って「ぞらにー」と歌おう。伴奏の中に溶けていく感じで。
もちろん、一息で、あるいはカンニングブレスでつないでもよい
みんなで心をひとつにすると、合唱は、強弱だけではなく、距離も温度も色も表現できるんです。「遙かな空の果てまでも」「限りなく青い空」「この広い大空」「白い光」「山並み(緑)」「懐かしい友の声」すてきな歌詞です。