木彫 簡単にできる片切り彫り
片切り彫りは木彫の基本技能です。『基本は片切り彫り』で紹介した片切り彫りが難しいという人のために、よりかんたんな片切り彫りを紹介します。


準備物
(1)切り出し刀、
(2)板(ほうの木が適当)
(3)滑り止め
切り出し タイプBの方法
(1)切り出し刀を鉛筆を持つようににぎります。少し長めに、柄の真ん中あたりを握ります。
(2)『基本は片切り彫り』とは逆に、左の写真のように刃の表の部分を上にして、仕切りを入れた部分に対して刃を刺します。
(3)切り出し刀の刃に左手の親指を当て、この親指で左から右へ押すように気を切りさきます。
(4)浅く板を切りさく。「切る」というよりは、鉋(かんな)で板を削るように「切りさく」という感じです。深く切りさかないで、浅く、2度、3度と切りさくのがコツです。切りさいた跡が、切り出し刀を刺した方がゆるやかな坂になります。 絵の部分が浮き上がって見えるように切りさいていきます。

↑ (2)刃を上に向けて板に刺す。

↑(3)(4)左手の親指で押しながら、左から右に向かって切りさいていく。
留意点
(ア)彫刻刀が左から右に動いているかが、正しい彫り方をしているかどうかをチェックをするポイントです。
前に押すようにして切ると、きれいに切れません。
(イ)Aタイプの切り方と逆ですが、こちらの方が かんたんに切れます。しかし、切り口はタイプAの方が美しくなります。