第1時 「北方領土」についての調べ学習への導入
択捉・国後・色丹・歯舞の北方領土は、我が国固有の領土である。
北方領土の問題を小学校の社会科で扱うとすればどのような授業が考えられるか。
具体的な授業プランとして考えた。その第1時である。
Ⅰ
日本の国はどこからどこまでか、考えてみます。
日本の一番南にある都道府県はどこですか。
(東京都 沖の鳥島)
地図帳をみて調べてみましょう。地図帳の6ページを見なさい。
(以下、次々にテンポよく確認する。)
日本の一番東はどこですか。指でおさえなさい。
(東京都 南鳥島)
日本の一番西はどこですか。指でおさえなさい。
(沖縄県 与那国島)
日本の一番北はどこですか。
(択捉島)
(児童は地図を見て、択捉島を言うであろう。)
このように、日本の国の範囲を日本の「領土」といいます。
(「領土」を板書する。)
択捉島が日本の一番北なのですね。
択捉島は、日本で一番大きな島です。
2番目に大きな島は択捉島のすぐ南隣にある国後島です。
Ⅱ
択捉島は、都道府県で言うとどこに入るのですか。
(児童は地図を見て、北海道を言うであろう。)
北海道ですか。
択捉島を地図帳の索引で調べてごらんなさい。
(東京書籍『新しい社会科地図』p.65の索引を見させる。資料2) 64kb
択捉島には何県とも書いてありません。
でも地図では北海道地方に入っていますね。
なぜ索引には北海道と書いていないのでしょう。
Ⅲ
(北方領土の白地図を提示する 資料3)
このように、県名が書いていない島が日本には4つあります。
択捉島、国後島、色丹島、歯舞諸島です。
この地図からその4つを探して、色をぬってごらんなさい。
歯舞群島はたくさんの小さな島の集まりです。
歯舞諸島の貝殻島は、日本で本土から一番近い島です。
(参考資料4)
北海道の根室から3.7Kmしかありません。
2番目に近いのが淡路島で4kmです。
Ⅳ
(新聞記事を提示、1998年11月13日付『朝日新聞』 資料5)
1998年に小渕総理はロシアを訪れました。
小渕総理とロシアのエリツィン大統領が写っています。
その時の一番大きな交渉のテーマは何だったのですか。
そう、日本とロシアの国境をどこにするか、ですね。
新聞に「国境」と書いてあります。指で押さえなさい。
新聞に北方領土と書いてあります。指で押さえなさい。
( 北方領土 を板書)
この4つの島のことを北方領土といいます。
日本は国境がどこだと言っているのですか。
択捉島の北です。
白地図で択捉島と得撫島の間に線を引きなさい。
では、ロシアは、国境をどこにすると言っているのですか。
予想で線を引いてごらんなさい。
ここから北、こちら側が全部ロシアの領土だと、ロシアは言うのです。
新聞で見たように、この交渉が何年も何年も続いているのです。
次のようなサイトを参考にして北方領土のことを調べてごらんなさい。